今年は桜花賞馬とオークス馬が不在で混戦ムードが漂う秋華賞。桜花賞4着、オークス5着のダノンファンタジーや、桜花賞とオークスでいずれも3着に入線したクロノジェネシス、オークス2着のカレンブーケドールなど、差が付けにくいクラシックの上位組が中心となります。構図的には、クラシック組、紫苑S組、上がり馬組が入り混じる例年通りの構図となりましたが、クラシックの勝ち馬が不在ということに加えて台風による馬場への影響も懸念され、伏兵にもチャンスがありそうな気配が漂います。
そんな中で、今回とくに注目しているのは上がり馬のエスポワールです。父はオルフェーヴル、半兄には一昨年のダービーでレイデオロ、スワーヴリチャードに次いで3着となったアドミラブルがいる良血です。
これまでクラシック路線を無理に狙わず、じっくり成長させながらのローテーションでここまで駒を進めてきました。初重賞がいきなりのG1ということで上位との経験の差は歴然ですが、デビュー戦では神戸新聞杯3着で次走の菊花賞でも有力視されているワールドプレミアと差のない3着に好走しており、2着馬も弥生賞馬のメイショウテンゲンとかなりレベルの高い新馬戦でした。
さらに、前走のシンガポールターフクラブ賞では、唯一の3歳馬ながら古馬を相手に4馬身差で快勝しております。これらの対戦相手を考えると、初重賞でクラシック路線未出走であっても、通用する可能性は十分あるでしょう。また、前走は重馬場の中京という条件でしたが、時計のかかる馬場で上がり最速をマークしての快勝。父オルフェーヴル、母父シンボリクリスエスと重馬場をこなせそうな血統通りの走りを見せてくれました。台風の影響で馬場が重たくなるなら前走の条件で好走した点は大きな好材料にもなります。
鞍上は短期免許で来日中のA.シュタルケ騎手。今年は春に来日した際に金鯱賞とアーリントンCでいずれも2着と好成績。京都コースは2016年の京都2歳Sで2着、2014年のマイラーズC優勝など重賞でも活躍している実績があります。ただ、これまで手綱を握っていたM.デムーロ騎手との比較ではやはりミルコ騎手の方が信頼度は高め。初コンビとなりますが、同馬の持ち味を生かした騎乗ができるかどうかにも注目です。
ということで、今年の秋華賞は素質馬エスポワールの激走に期待した馬券で勝負したいと思います。