祝日月曜日の東京で行われる重賞は、古馬牝馬限定の「府中牝馬ステークス」です。例年様々な路線から馬が集結する難解な一戦です。その分、馬券的には面白い組み合わせで予想することも多く、個人的に毎年楽しませていただいている一戦です。
今年注目しているのは6歳馬のエイシンティンクルです。快速G1馬エイシンヒカリの全妹としてデビュー時から注目されており、3歳時からすでに牝馬ながら500kgに近い雄大な馬体で大物感たっぷりでした。
しかし思うようには勝ち切れず、昨年昇級戦の豊明ステークスを勝利し5歳の夏にようやくオープン馬となりました。その後は6戦して最高着順の3着が2回と、まだまだ苦戦中といった具合です。
ただ、前走の札幌記念では6着ながら着順以上の好内容を見せてくれました。好発を決めて逃げる姿は兄さながら。4コーナー出口まで粘って直線は外から交わされ6着までとなりましたが、ブラストワンピースやフィエールマンなどG1クラスの牡馬達を相手に勝馬から0.6秒差の6着は大健闘と言って良いでしょう。
また、600m通過からのラップタイムは非常に内容の濃いもの。800mまでが12.0秒、1000mまでが11.8秒、そこから200m毎に12.1秒、12.0秒、12.0秒、11.9秒ときれいなラップを刻んでおり、ラスト200mも12.2秒の好時計でした。後ろからサングレーザーが早めに来たこともあってエイシンティンクルのラップはもう少し落ちますが、600mから1800mまでは好ラップです。
東京競馬場は直線が長いため、札幌競馬場のように早めに仕掛けてくる馬も少ないでしょうし、今回は相手が牝馬となります。坂はありますが、札幌記念と同じような競馬をすれば、そう簡単には止まらないはず。兄エイシンヒカリが重賞初制覇を果たしたのも東京1800mのエプソムカップでしたし、同コースのここはベスト舞台と言って良いでしょう。
ということで、台風の天候が非常に心配ではありますが、今年の府中牝馬ステークスは快速馬エイシンヒカリの全妹、エイシンティンクルが兄と同じ条件のレースで重賞初制覇を果たしてくれると予想します。