地方から中央に移籍して活躍した馬として、やはり第一に思い浮かぶのがオグリキャップではないでしょうか。地方所属からの中央参戦でいうと古くはレジェンドハンターやライデンリーダー、コスモバルクなどがいましたが、大物地方馬となるとご無沙汰といった印象もあります。
そういった意味で、父、母父ともに中央競馬の活躍馬という血統背景からも活躍が期待されるのが今週の土曜阪神メインレースに組まれているチャレンジカップに参戦を予定しているハッピーグリンです。馬名の通り父はローエングリンで、母の父はアグネスタキオンです。
収得賞金は1850万円と少ないものの、昨年はジャパンカップ、今年は香港遠征など、勝ち星にはつながっていないもののハイレベルなメンバーと対戦を重ねており、実績こそ劣るものの経験値は十分積み重ねてきていると言えるでしょう。
前走から栗東・長谷川厩舎へ移籍し中央馬として飛躍が期待されているハッピーグリンですが、今回さらに推せる材料として鞍上に武豊騎手を迎えるという点があります。武豊騎手にとって地方交流G1完全制覇となったJBCレディスクラシックを長谷川厩舎の看板場と言えるヤマニンアンプリメにテン乗りで達成し、厩舎にとっては初のG1制覇をもたらしたジョッキーとのコンビとなります。
池添騎手とのコンビで挑んだ前走のアルゼンチン共和国杯では、内枠スタートながら終始外をまわっての直線勝負と褒められた騎乗内容ではなかっただけに、ここは乗り替わりで一変に期待したいところです。
登録馬を見渡すと、長期休養明けとはいえG3なら能力は抜けているトリオンフや、この時期は昨年中日新聞杯を制しており相性がいいギベオン、福島記念2着から参戦のステイフーリッシュなど、G3なら勝ち負けが狙える馬たちが多く登録してきているため、下位人気が予想されるだけに、面白い1頭ではないでしょうか。