芝に比べて息の長い活躍をする古馬も多いダートだけに、オープンクラスが渋滞し、レースに出走しづらいと言われています。条件戦を連勝で勝ち上がって勢いに乗っていても、賞金不足で使いたいレースに出走できないという状況も多いイメージがあります。
そんなダートオープンクラスで、フルゲート16頭になんと登録36頭、除外対象が20頭と大挙したのが今週土曜、中山競馬のメインレースに組まれているリステッドレース・師走ステークスです。
ハンデ戦ということで実績で劣る馬も一発を期待しての登録があったかと思われますが、過去5年のレース結果を見ると2015年サンマルデュークが15番人気の大駆けはあるものの、その後は1番人気、3番人気、6番人気の勝利と続き、昨年は3,2,4番人気と堅実な決着になりました。大荒れが期待できないわけではないものの、傾向の読みづらいレースとなっています。
そんな狭き門の16頭の枠をくぐり抜けた馬の中で今回注目したいのが今回ダート初挑戦となるダッシングブレイズです。2017年のエプソムカップを勝利している実績馬ですが、最近の戦績を見ると馬券にならないどころか掲示板にも乗れない競走が多く、芝のオープンでは頭打ちといった状態です。
ただ、キトゥンズジョイ産駒ということでダートが合う可能性は十分あります。重賞勝ち馬ということでハンデは少々見込まれたものになっていますが、全体的に落ち着いた斤量差であり、ハンディキャッパーから見ても実力拮抗しているという判断でしょう。今回は人気薄が予想されますが、鞍上には横山典弘騎手を確保しており、奇策を含めどんな競馬になるのかも注目したいところ。
牝馬限定重賞で活躍しているラビットランや、前走でオープン入りを決めたナムラカメタロー、同じく前走の福島民友カップ勝利で勢いのあるマイネルユキツバキあたりが上位人気を形成しそうですが、舞台が中山コースにかわることもあり、前走の着順やダート実績をそのまま信じるには危険といえます。
これまでの勝ち馬から見ると大物輩出というレースでもなく、香港国際競走のある今週なので特に注目度は低いレースになるのかもしれませんが、フルゲート16頭でハンデ戦ということもあり、穴予想好きな方には注目のレースになります。