今週のG1は、2歳牝馬チャンピオンを決める「阪神ジュベナイルフィリーズ」です。近年、メジャーエンブレム、ソウルスターリング、リスグラシュー、ラッキーライラック、ダノンファンタジーなど牡馬に交じってもひけを取らない素質馬が出走してきていることから、G1としての質も面白さも増してきた感があります。

今年の出走予定馬を見てみますと、2戦2勝で新潟2歳を制したウーマンズハート、サウジアラビアロイヤルカップで牡馬のクラシック候補と呼ばれるサリオスの2着に好走したクラヴァシュドール、2戦2勝でアルテミスステークスを快勝したリアアメリア、マイル戦3戦2勝のマルターズディオサ、アイビーステークスで牡馬のクラシック候補と呼ばれるワーケアの2着と頑張ったクリスティ、そして2戦2勝でファンタジーステークスを勝利したレシステンシアなど、錚々たるメンバーが揃いました。

そんな中でとくに注目しているのは、ジェラペッシュです。

ジェラペッシュは、ディープ系の新種牡馬ワールドエースの初年度産駒です。まだ活躍馬がでていないこともあり、あまり注目はされていませんし、これまで4戦して1勝と成績も目立ったところはありません。ただ、派手さはないものの、堅実なレースぶりは評価したい1頭です。

新馬戦の福島1800mでは、小回りを外々を回って差し込んで2着。2戦目の未勝利戦の中山1800mでは、逃げてそのまま後続に差をつけたまま勝利。3戦目サウジアラビアロイヤルカップでは、上位馬には離されたもののじわじわ伸びて4着に善戦。そして前走の赤松賞ではスローで前残りの展開の中、後方から差してきて勝ち切る勢いで3着。どのレースも派手さはないものの、“良い競馬”をしております。

4戦していずれも違う競馬で安定して上位に来ているということは、相手なりに走れるということ。多少レースのレベルが高くなっても十分に対応できる適応能力がこの馬にはあります。ここまで負けなしの評判馬たちが集まりましたが、当然ですが勝ち馬以外は今回初めて負ける競馬をすることになります。そんな中でいかに自分が出来るかという意味でも、適応能力の高さは重要な要素であると感じます。

その点、ジェラペッシュは既に色んな競馬での適応能力を見せており、ここでも相手なりに走って善戦してくれる可能性は高いと見ます。前走は急仕上げと万全ではない中で3着に善戦、今回は上積みも見込めます。ということで、今年の阪神ジュベナイルフィリーズは適応能力を活かしてジェラペッシュが上位に食い込んでくると予想して馬券を組みたいと思います。