先週の香港国際競走では3頭の日本馬が勝利し、久しぶりに強い日本のアピールが出来た開催でした。香港カップはウインブライトが主戦松岡騎手と優勝しましたが、香港ヴァーズのグローリーヴェイズはモレイラ騎手、香港マイルのアドマイヤマーズはスミヨン騎手と、それぞれテン乗りでの勝利と、ここでも海外ジョッキーの勝負強さが見られました。
若手ジョッキーにしてみれば騎乗機会を取り合う目の上のたんこぶという見方が強いかもしれませんが、一流ジョッキーから学べることも多いことでしょう。JRA生え抜きのホープとして期待されているのが「和製ムーア」の異名もある美浦所属の石川裕紀人騎手です。
今年は札幌2歳ステークスをゴールドシップの初年度産駒・ブラックホールで制し、来年のクラシック戦線での騎乗も楽しみなコンビですが、石川騎手を全国区にするきっかけとなったのはセダブリランテスで制したラジオNIKKEI賞ではないでしょうか。
そのセダブリランテスはラジオNIKKEI賞後は休養に入り、菊花賞に出走することもなく戸崎騎手へ乗り替わり、アルゼンチン共和国杯は落としましたが、続く中山金杯を優勝しその後の飛躍が期待された1頭でしたが、長期休養を経て出走した新潟記念を7着と敗退、再度長期休養に入るなどスムーズとはいかない競走生活を送っています。
すでに5歳ながら、わずか6戦のうち4勝と数字的にもインパクトのあるセダブリランテスですが、今週日曜中山のメインレースに組まれているリステッドレース・ディセンバーステークスで復帰を迎えます。来年で6歳と若くはないですが、順調にいけばG1出走にも期待のかかる1頭です。
鞍上は前走からコンビ復活となった石川騎手を予定しています。長期休養明けとは言え重賞勝ち馬なので、せっかく取り戻した手綱を手放さないためには結果が欲しいところです。
ここを叩いて実績のある中山金杯というローテーションになるかもしれません。石川騎手にとっての重賞初勝利のパートナーが見事完全復活を遂げ、来年に向けて弾みをつける一戦となるかご期待ください。