阪神の日曜メインは、先週に続き2歳G1。2歳マイル王を決める一戦「朝日杯フューチュリティステークス」が行われます。先週の阪神JFは1分32秒7のレコード決着となり、高速馬場の影響も多少はありますが、この時期の2歳にしては非常に優秀な時計で、2歳レベルも上がってきたなと感じました。
そんな有力馬が多数集まった今年の朝日杯で注目しているのは、シャマルダル産駒のトリプルエースです。
シャマルダル産駒と聞いても馴染みのない方が多いかと思いますが、フランス2000ギニーやフランスダービーを勝っているイギリスの名馬です。まだ日本における種牡馬としての結果はそこまでですが、先月京都競馬場で行われたG3の京阪杯では同産駒のライトオンキューが優勝しており、産駒から初の重賞ホースが誕生しました。血統的な勢いにも期待したいところです。
日本の良血と言えばディープインパクト産駒ですが、ディープインパクトと相性が良いとされているのがストームキャット系の牝馬との組み合わせで、2013年にはキズナやアユサンがクラシックを制し注目され、その後もサトノアラジンや外国でもスタディオブマンがフランスダービーを制するなど、世界的な良血と言われるまでになっています。今年もその組み合わせであるラヴズオンリーユーがオークスを制し、ダノンキングリーがダービー2着に好走し活躍しております。
改めてトリプルエースの血統を見てみますと、父シャマルダルの父がジャイアンツコーズウェイで、さらにその父がストームキャットとなっております。また、母のトリプルピルエットがサンデーサイレンス産駒なので、先述の相性がいいと言われるディープインパクトとストームキャット牝馬との組み合わせにトリプルエースの血統は非常に似通っているとも言えるでしょう。父系母系が逆ではありますが、血統的な素質の高さがある1頭と感じます。
戦績を見てみますと、前走のデイリー杯2歳ステークスではレッドベルジュールの4着でしたが、ほとんどの馬が1600m以上のレース経験済だった中でトリプルエースは1200mのみの経験でした。距離の慣れが見込める今回は他の馬以上に上積みがありそうです。
ということで今年の朝日杯フューチュリティステークスは、血統的な魅力もあるトリプルエースがマイル2戦目で適性を見出し、G1初優勝を果たしてくれると期待します。