ここ数年は有力馬に関しても早めにデビューをさせ、収得賞金を確保してクラシックへ余裕をもたせたローテーションがトレンドとなってきており、夏のメイクデビューから良血、評判馬が登場してくるケースが増えてきました。
とはいえ、有力馬がすべて順調に成長し早めのデビューを迎えられるとも限らない上、あえて狙って遅めのデビューを迎える競走馬もまだまだいます。今年も残り2週となった中央競馬ですが、クラシックめがけてG1馬の弟や近親馬を含む良血たちが衝突することになりそうなのが、土曜阪神5レースに組まれている芝1800mのメイクデビュー阪神です。
今年の牝馬クラシックをわかせた昨年の2歳女王ダノンファンタジーの妹アドマイヤベネラは父がディープインパクトからハーツクライへと替わり、栗東・友道厩舎からデビュー。今年亡くなったオーナーの近藤利一氏の忘れ形見とも言える期待馬は、短期免許のスミヨン騎手を確保して出走予定となっています。
続いて、同じく牝馬クラシックを沸かし、ジャパンカップではスワーヴリチャード相手に2着に健闘したカレンブーケドールの全妹エバーマノが栗東・藤岡厩舎から出走予定となっております。
また、大波乱となった皐月賞をサンツェッペリンとの激闘で制したヴィクトリーの近親となるプラトンや、ウオッカ世代のオークスで1番人気に推されつつハナ差2着に敗れたベッラレイアの近親にあたるミッキーラズベリー、さらにタッチングスピーチ、サトノルークスの全弟タイミングハートは武幸四郎厩舎から武豊騎手騎乗で参戦予定と、牡馬牝馬ともに甲乙つけがたいハイレベルなメイクデビューとなりそうです。
これだけの良血が一同に介しても、同着となるレアケースを除けば勝ち上がれるのは1頭のみとなりますが、ぜひ注目したい新馬戦ですね。