有馬記念(2019)当日の馬場は?12月の馬場傾向を距離別データで分析予想

今週の中山の日曜メインは「有馬記念」。一年の総決算とも言われるレースなだけに、この一戦にかける想いは皆強いでしょう。中山での開催ということで、「馬場状態」を大きな要素として考えているファンも多いと思います。ということで、今回は中山競馬場の馬場傾向を把握するため、12月に行われた中山の芝レースの「脚質」と「枠順」のデータを距離別にまとめてみました。

■芝2200m~

対象レースは1勝クラスと2勝クラスの2レースです。脚質は、「先行」と「差し」が1勝ずつを挙げており、傾向らしい傾向は見られません。1勝クラスの勝ち馬は、6枠から2番手に付けて直線で抜け出し勝利するという内容。2勝クラスの勝ち馬は6枠から内で控えて脚をため、直線で外に出されて叩き合いを制すという内容でした。

枠はいずれのレースも「6枠」から勝ち馬が出ております。2勝クラスは7頭立てでしたので、6枠とは言え外から2番目と比較的外目の枠となります。一般的には、2200m以上の距離になるとコーナーを回る回数も多く、内をロスなく立ち回れる先行馬が有利になりやすくなる傾向がありますが、ここでは内枠が有利だったり先行馬が有利という傾向はとくに見られませんでした。

脚質データ
脚質 1着 2着 3着 4着以下
逃げ 0 0 0 2
先行 1 1 1 4
差し 1 1 0 8
追い込み 0 0 1 5
マクリ 0 0 0 0
枠番データ
枠番 1着 2着 3着 4着以下
1枠 0 1 1 1
2枠 0 0 0 3
3枠 0 1 0 2
4枠 0 0 0 3
5枠 0 0 0 3
6枠 2 0 0 1
7枠 0 0 1 3
8枠 0 0 0 3

■芝2000m

対象レースはほとんどが新馬・未勝利です。脚質は、「先行」が最多の2勝を挙げており、連対数と3着内の回数も断トツです。勝ち馬は全て「逃げ・先行」となっており、前残り傾向が顕著になっております。

枠は「1~2枠」が3着内が0回となっており、内枠が不振です。中山の2000mは最初のコーナーまでの距離が約405mと長く、外枠の馬でも内に潜りやすいという特徴があります。内枠に入っても有利に展開できるわけではないと考えたいところです。

脚質データ
脚質 1着 2着 3着 4着以下
逃げ 1 0 0 3
先行 2 3 3 8
差し 0 1 1 19
追い込み 0 0 0 17
マクリ 1 0 0 1
枠番データ
枠番 1着 2着 3着 4着以下
1枠 0 0 0 6
2枠 0 0 0 6
3枠 1 0 2 3
4枠 1 0 0 6
5枠 1 0 2 5
6枠 0 1 0 7
7枠 0 1 0 8
8枠 1 2 0 7

■芝1800m

対象レースには、リステッド競走のディセンバーステークスをはじめ、3勝クラスの常総ステークスなど上位クラスの競走があります。脚質は「先行」が最多の5勝を挙げており、連対数と3着内の回数も断トツです。中山の芝1800mは最初のコーナーまでが約205mと短く、スタート後にすぐに急坂を上がるため極端に速いペースにはなりにくいです。そのため、前のポジションを取った馬が有利に競馬をしやすいという特徴があります。これも先行馬の成績が良い要因の一つと考えられます。

枠は「1・3・6枠」が最多の2勝ずつを挙げております。また、勝ち馬は7頭中5頭が「1~3枠」に入っていた馬だったということで、勝ち馬は内枠から出やすい傾向となっております。上記でも記したように、同コースは最初のコーナーまでの距離が短く、コーナー手前の直線は緩やかな上り坂となっているため、内枠が有利になりやすい特徴があります。こうしたコース形態も内枠が好成績を挙げている要因の一つとなっている可能性が高そうです。

脚質データ
脚質 1着 2着 3着 4着以下
逃げ 0 1 2 4
先行 5 5 2 14
差し 2 0 2 33
追い込み 0 0 1 33
マクリ 0 1 0 0
枠番データ
枠番 1着 2着 3着 4着以下
1枠 2 0 1 9
2枠 1 2 0 10
3枠 2 0 0 11
4枠 0 0 1 12
5枠 0 2 1 10
6枠 2 0 2 9
7枠 0 1 1 12
8枠 0 2 1 11

■芝1600m

対象レースは新馬・未勝利がほとんどですが、G3のターコイズステークスがあります。脚質は「逃げ」が最多の4勝を挙げており、逃げ馬の好走率が非常に高くなっております。ターコイズステークスでもコントラチェックが単騎逃げの形に持ち込んで逃げ切っております。「先行」と「差し」の成績に差はありませんが、逃げ馬の成績を考慮すると前残り傾向が強いと言って良いでしょう。

枠は「1~3枠」が2勝ずつを挙げており、内枠有利な傾向が顕著になっております。「6~8枠」は3着内が1回のみとなっており、外枠が大不振です。スタートしてから最初のコーナーまでが約240mと短く、3コーナー途中まで下り坂がずっと続くため、ペースも速くなりがちです。外々を回らされる馬は不利になりやすい特徴があるのも外枠の成績が不振な要因の一つと考えられます。

脚質データ
脚質 1着 2着 3着 4着以下
逃げ 4 1 1 4
先行 2 3 4 20
差し 2 4 3 31
追い込み 0 0 0 43
マクリ 0 0 0 0
枠番データ
枠番 1着 2着 3着 4着以下
1枠 2 2 0 11
2枠 2 3 0 10
3枠 2 1 2 10
4枠 0 1 4 10
5枠 1 1 2 11
6枠 0 0 0 15
7枠 1 0 0 15
8枠 0 0 0 16

■芝1200~1400m

対象レースには、リステッド競走のラピスラズリステークスや、3勝クラスの南総ステークスなどの上位クラスがあります。脚質は「差し」が最多の3勝を挙げておりますが、「逃げ」が2勝を挙げており、「先行」も勝ち馬こそ0ですが2着4回・3着3回と3着内の回数は多く、どの脚質も満遍なく来ております。

枠は「1枠」と「5枠」が2勝ずつを挙げております。好走率ベースで見ても「1枠」は連対率と複勝率が50%、「5枠」も複勝率は55.6%といずれも高い好走率をマークしております。「2・3枠」が3着内が0回となっており、「1枠」以外の内枠は不振です。全体的にはやや外枠が有利となっております。

脚質データ
脚質 1着 2着 3着 4着以下
逃げ 2 0 0 3
先行 0 4 3 12
差し 3 1 2 19
追い込み 0 0 0 20
マクリ 0 0 0 0
枠番データ
枠番 1着 2着 3着 4着以下
1枠 2 2 0 4
2枠 0 0 0 8
3枠 0 0 0 8
4枠 0 1 0 7
5枠 2 1 2 4
6枠 0 0 0 9
7枠 1 0 3 5
8枠 0 1 0 9

■まとめ

芝全体の成績を見てみますと、「逃げ・先行」が好成績を挙げており、傾向的には前残り傾向であると言って良さそうです。枠は「1枠」の成績が良く、内枠の成績が優秀です。内枠の中でもとくに1枠に入った逃げ・先行馬は有力視したいところです。

脚質データ
脚質 1着 2着 3着 4着以下
逃げ 7 2 3 16
先行 11 16 13 58
差し 7 7 8 110
追い込み 0 0 2 118
マクリ 1 1 0 1
枠番データ
枠番 1着 2着 3着 4着以下
1枠 6 5 2 31
2枠 3 5 0 37
3枠 5 2 4 34
4枠 1 2 5 38
5枠 4 4 7 33
6枠 4 1 2 41
7枠 2 2 5 43
8枠 1 5 1 46