2019年中央競馬の総決算のレースを前に、資金を増やして大勝負したいと思っているファンも少なくないはず。前日の阪神で行われる「阪神カップ」は波乱も見込める一戦なだけに、有馬記念の軍資金を増やすにはちょうど良いレースと言えそうです。

混戦模様となりそうな今年も伏兵が台頭する可能性は十分。ということで、今年は上位人気からは少し前評判の低い1頭、スマートオーディンに注目です。

今年の阪神カップは、グランアレグリアとレッツゴードンキという2頭の桜花賞馬に加え、マイルチャンピオンシップ4着のマイスタイル、同8着のグァンチャーレと行ったマイルG1で実績のある馬が参戦しておりますが、今回の舞台は1400m。同距離であれば実績以上に差は縮まってくるでしょう。

スマートオーディンは3歳時には毎日杯、京都新聞杯と中距離重賞を連勝し、ダービーでも5番人気に推されて6着とまずまずの実績を残しております。世代で見ても上位の存在でした。ところが、脚部の疲れからダービー以後休養となり、4歳時は1走もできずに約2年間という長い期間実戦から離れることになります。5歳春のエプソムカップでようやく復帰となりますが、以後4戦大敗続きと復活を果たせぬまま今年6歳を迎えました。

しかし、今年2戦目の阪急杯では11番人気ながら追い込み一閃を決めて復帰後初勝利を飾り、2年9ヶ月ぶりに勝利し復活Vを果たしました。レースは後方から進め、4コーナー大外を回って直線は上がり最速33秒4の脚で追い込み、好位から抜け出したレッツゴードンキを交わし、同じく上がってきたロジクライも抑える強い勝ちっぷりで重賞4勝目をマークしました。

休養前は中距離で実績を残していたスマートオーディンでしたが、復帰後は距離をマイルに短縮して復活を図っておりました。この阪急杯は、さらに距離を1ハロン短縮して挑んだ最初のレースでした。阪神カップと同じ阪神の1400mで勝利実績があるのは大きなポイントですし、阪神コースは4戦3勝と相性は抜群です。

阪急杯以降は1400mを中心に使われますが、スプリングカップ・7着、スワンステークス・9着と結果を残せずにいます。しかし、スプリングカップは高速馬場の平均ペースで直線入り口では縦長となり、後方の馬には厳しい展開でした。また、前走のスワンステークスは差し馬向きの展開ではありましたが、休み明けプラス12kgと明らかに太目残しでした。今回の阪神カップへ向けた叩きという印象が強く、ここが本番となります。阪急杯で勝ったときも前走の京都金杯は完敗でしたし、叩き良化タイプなのでここは買い時です。

さらに、今回は前走に続き武豊騎手が騎乗。日本を代表するトップジョッキーですが、年間200勝越えていた騎手が2015年を最後に昨年まで年間100勝に届かない不調に陥っていました。その武豊騎手が今年は久しぶりに年間100勝越えを決め、復調気配に兆しを見せております。同じように長期の休みを経て今年復活を果たしているスマートオーディンとのコンビは、まさに復活コンビと言えるでしょう。

得意の阪神コースで叩き2戦目、阪神の馬場も差しが決まりはじめており、今回は条件が向く可能性は高いと見ます。ということで、今年の阪神カップはスマートオーディンを本命視した馬券で勝負したいと思います。