有馬記念が終われば金杯まではお正月を挟んでおやすみ。年末年始の風物詩もホープフルステークスがG1格上げされたことで様変わりを迎えましたが、来年のクラシックを占う上でも重賞な一戦ゆえ、ここは見逃せない一戦です。
今月半ばに行われたもう一つの2歳G1、朝日杯FSでは1番人気サリオスの圧勝で終わりましたが、今週はやや混戦模様を呈している印象。今回は美浦・木村厩舎の管理馬で、今年の新馬戦開幕シーズンを大いに賑わせたシルクレーシング所有のオルフェーヴル産駒、オーソリティに注目したいと思います。
シルクの有力馬で池添騎手といえば昨年の有馬記念を制したブラストワンピースもそうでしたが、それに続くだけのポテンシャルを秘めた1頭であると感じます。母ロザリンドは現役時代に未勝利で引退した競走馬でしたが、母の母シーザリオは言わずとしれた名牝。母の父もシンボリクリスエスということで母ロザリンドは菊花賞・JC勝ち馬で今年種牡馬デビューを果たしたエピファネイアの全妹にあたります。
父と母父の中山適性は抜群。血統を遡って見ているだけでニヤついてしまうような夢のある血統ですし、来年のクラシックも活躍が期待できるポテンシャルを秘めている1頭であると感じます。
そして鞍上の池添騎手はオルフェーヴルとのコンビでG1・6勝を果たしており、中山も有馬記念・2勝を果たす素晴らしい実績の持ち主。夢のあるオルフェーヴル産駒に池添騎手というコンビはロマン派にはたまらないでしょう。今年テン乗りでマイルCSを制したインディチャンプもシルクレーシング所有馬ということで、G1で相性の良い組み合わせといって良いのではないでしょうか。
壁となって立ちはだかるのはレース名改称後の5回中4回が外国人騎手による勝利というデータです。それぞれ別の騎手による勝利のため誰が好相性ということはありませんが、外国人騎手全体に気をつけたい傾向となっております。
前進であるラジオNIKKEI杯2歳ステークスも出世レースとして知られていましたが、クラス・名称・開催場所など大きく変わったホープフルステークスとなったあともサートゥルナーリアやレイデオロといった強豪を輩出し、若駒の登竜門となるポジションは無事引き継がれました。今年の勝ち馬はどこまで上り詰めるのか、勝ち馬の今後にもぜひ注目です。