上がり馬ナムラカメタロー、インティに続きダート界に旋風巻き起こせるか?

昨年は条件戦からこつこつ勝ち星を積み上げたインティがフェブラリーステークスを制しダート界の上がり馬として活躍した年でした。その後G3で15着になるなど低迷を続けたインティでしたが、チャンピオンズカップで3着まで巻き返し今年にも期待が掛かります。

絶対王者の風格を備えたルヴァンスレーヴの故障が長引き1年以上の戦線離脱、そしてゴールドドリームが引退ということで、クリソベリル、インティ、オメガパフュームなど今年も混戦模様の続く一年となりそうです。

一方で、昨年インティが出てきたように今年も新星が台頭してくる可能性もあります。そんな1頭として注目してみたいのが、美浦・稲垣厩舎の管理馬でヨハネスブルグ産駒のナムラカメタローです。

昨年12月の師走ステークスでオープンレースを勝利し、今年はようやく重賞挑戦に挑むであろう1頭ですが、母系を見ると祖母にニフティニースがおり、芝での勝ち鞍があるのも納得の血統背景となっています。

また、父ヨハネスブルグといえば短距離血統のイメージも強く、ニフティニースもスプリントで活躍した牝馬でしたが、ナムラカメタローは母の父マンハッタンカフェの血が利いているのか、中距離適性の高さも強みとなっています。中央では2000mダートのG1開催がありませんが、地方では帝王賞を始めとして中・長距離の重賞が充実しているため、活躍の舞台も広がりそうです。

主戦を務める石川騎手は、芝では古馬のセダブリランテス、3歳馬のブラックホールといった有力なお手馬もおり、今年は飛躍の1年になりそうな可能性も高い若手騎手でもあります。

和製ムーアというあだ名もG1未勝利ではやや重荷といえるだけに、世間にわかりやすい結果という意味でもG1の勲章はそろそろつかみ取りたいところです。

戸崎騎手不在ではありますが、デムーロ騎手が2月までの期限付きで美浦へ拠点を置くため関東圏も激戦区となりそうな2020年。若手騎手では藤田菜七子騎手のニュースが聞こえる頻度は高いですが、石川騎手の手綱にも注目していきたいですね。