凱旋門賞馬は凱旋門賞馬から?JRA期待のバゴ産駒

昨年の牝馬三冠を一番盛り上げたのが秋華賞制覇で念願のG1勝利となったクロノジェネシスではないでしょうか。2歳時から末脚に定評のあった馬ですが、G1ではあと一歩届かないという内容が続いている中での最後の一冠制覇となりました。今年は京都記念からの始動が予定されており、今後は芝中距離を舞台にラッキーライラック、アーモンドアイ、ディアドラといった強力な先輩世代と対決していく2020年となりそうです。

そんなクロノジェネシスの父は2004年の凱旋門賞勝ち馬のバゴです。2006年から日本のJBBA静内種馬場で種牡馬生活を送っているバゴですが、活躍馬が毎年出てくるというような種牡馬でもなく、近年は50頭程度の種付けに留まっております。2010年の菊花賞馬ビッグウィークやクロノジェネシスを見ると、3歳秋になって良化していく傾向が見て取れる種牡馬といえます。

2歳時のクロノジェネシスの活躍により、2019年の種付けは110頭まで増加しており、今年は秋華賞制覇の影響でさらに増える可能性もあります。3歳秋の良化という傾向、そして斤量から3歳の有利が囁かれる凱旋門賞にはうってつけの血統かもしれません。

国内で好成績を収めるキングカメハメハ、ディープインパクト産駒もいまだ牙城を崩せていない凱旋門賞。「ダービー馬はダービー馬から」といった格言があるように、凱旋門賞を落とすのは凱旋門賞にゆかりのある血統こそ期待できるのではないでしょうか。未だバゴ産駒は凱旋門賞へ送り込めていないため、分母が多くなってくる今後数年はチャンスとなるかもしれません。

平成には後ひと押しといった名勝負も多くあり、いつかは勝てると思われながらも日本のホースマンの悲願と言われ、令和まで持ち越しとなった凱旋門賞制覇ですが、ひょっとしたら日本最初の凱旋門賞馬がバゴ産駒から出てくるようなことも不思議ではないかもしれませんね。