血統面や当歳、1歳時の走りぶりから活躍が期待されつつも結果につながらないまま現役を終えてしまう競走馬というのは数多くいますが、管理する陣営やファンの期待値と馬の成長度合いに差があったあったものの、結果的には大成したといったケースもあります。

2歳時から期待されつつも牝馬三冠を惜しくも逃し、ようやくG1勝利を得たのが4歳秋かと思えば、5歳の宝塚記念からG1を3連勝と大きく花開いたリスグラシューなどはそんな1頭と言えるのではないでしょうか。

とはいえ極端な例かもしれませんが、今週の東京新聞杯に参戦するヴァンドギャルドも、2歳新馬戦勝利後は重賞戦線に名乗りを上げるも全て人気以下といった戦績ながら、3歳秋以降は条件戦とはいえ古馬相手に3連勝と結果を残しており、期待していた姿に成長が追いついてきたような印象を受けます。

前走は岩田望来騎手に乗り替わりとなっていましたが、今回は福永騎手とのコンビ復活となりました。2ヶ月半の休み明けとなりますが、満を持しての重賞挑戦で結果が出せるのかに注目が集まります。

父にディープインパクト、母父にMotivatorという配合で、陣営としてはクラシックに出したかった血統かと思われますが、芝2000m以下で安定感を見せており、安田記念で一流マイラーとぶつかるためにはここで足踏みはしていられません。

芝マイル路線は牝馬も参戦しやすいローテーションでもあり、出走枠の取り合いは熾烈になるため賞金加算は至上命題といえます。また、本番で満足の行くパフォーマンスを出すために調整期間が欲しい場合は早めに賞金加算が出来るに越したことはありません。

福永騎手としては自身が主戦を務めてきたプリモシーンとの対戦にもなり、その他を見ても相手関係は楽とは言えないメンバー構成となっているため、成長度合いを改めて測るにはうってつけの一戦となりそうです。