栗東の野中厩舎といえば、ダートの快速馬インティをはじめ、先日のアルデバランSでスワーヴアラミスとの一騎打ちを制して大井競馬所属時からの連勝を6にのばしたロードレガリスなど、大事に使われ古馬になってから良さが出る馬を輩出するイメージがある厩舎です。今週末に、また1頭そんな可能性のある馬が出走予定となっておりますので、取り上げたいと思います。

注目したいのは、小倉の日曜メインレースに組まれている4歳以上のオープンレース・北九州短距離ステークスに登録しているシヴァージです。

父はファーストサムライ、母の父はインディアンチャーリーという血統の5歳馬です。父の名には“サムライ”という日本らしい言葉が入っておりますが、日本ではあまり馴染みのない血統です。主戦騎手は川田将雅騎手で近3戦も川田騎手が手綱を握っておりましたが、ローカル遠征ということもあり今回は藤岡佑介騎手に乗り替わりとなっております。

オープン入りまでは全てダートの短距離を走っておりましたが、オープン入り後はダートを使わず芝レースへ路線変更。2走前の阪神カップが初芝・初重賞となりましたが、さすがに相手が強かったか7着と敗退。続く淀短距離ステークスでは高松宮記念出走なら穴人気となりそうな上がり馬のアイラブテーラーに敗れ、4着に入線しました。

阪神カップは初芝でこの相手ではさすがに分が悪かったと言えますが、芝2戦目の淀短距離ステークスは4着ながらも先に期待が持てる内容でした。スタートでは左に寄れて隣の馬にぶつかり、3コーナーでも挟まれて内ラチにあわや接触という致命的な不利がありながら、最後は勝ち馬と0.2秒差の4着まで追い込んでいるのだから、能力の高さを示したとも言える一戦でした。

今回はオープン入り3戦目ということもあり、芝路線にこだわっていくのか、条件戦で結果を残してきたダート路線に戻すのか、今後のローテを組む上でも試金石にもなるレース参戦となりそうです。

騎乗する藤岡佑介騎手は先週日曜は固め打ちを決めており勢いのある騎手だけに、フルゲート必至のレースで再度の上位人気となりそうですが、スムーズな競馬が出来さえすれば強い競馬を見せてくれそうです。今回は勝ち負けを期待して狙ってみたいところです。