今週の中山メインは、今年からディープインパクトの名前が冠となった「報知杯弥生賞ディープインパクト記念」です。歴代最強馬と言われるほどの名馬の名を遺すレースができることは嬉しいことでもあり、ディープインパクトに続く名馬の登場に期待したいところです。
例年あまり頭数が揃わないレースで、今年も11頭と寂しい頭数となりました。ただ、年末のG1ホープフルステークスで3着だったワーケアを初め、5着のオーソリティ、6着のパンサラッサ、9着のブラックホールといった実績馬達に加え、唯一のディープインパクト産駒のサトノフラッグに、新馬戦を1番人気で勝利し唯一の無敗での参戦となったオーロアドーネなど、少数ながらなかなかのメンバーが揃いました。
そんな今年の弥生賞で注目しているのは、エピファネイア産駒のメイショウボサツです。
デビュー6戦目で初勝利と出走馬11頭中では一番初勝利が遅かった馬ということで、伏兵的な立場での参戦となりそうです。しかも初勝利となった未勝利戦からいきなりの重賞で、しかもクラシックへ繋がる弥生賞ということで、戦歴的には一番重賞戦線から遠い存在と言えるかもしれません。
しかし、未勝利戦の勝ちっぷりと末脚の質は目を見張るものがありました。中京の芝2000mで行われたそのレースでは、ラストの直線に入る前は先頭集団と差があったものの、直線序盤で一瞬のうちに先頭集団との差を詰め、そこから一気に突き放す勝ちっぷりを披露しました。上り3ハロンも最速をマークしており、ラスト200mのハロン時計が11.7秒で200mから400mのハロン時計が11.6秒とラップも好時計です。相手のレベルが弱かったこともありますが、内容的には強い競馬であったと感じます。
同馬を管理する西浦厩舎は今年賞金が伸び悩んでおり、週末はオーシャンSにティーハーフ、チューリップ賞にウーマンズハート、そして弥生賞にメイショウボサツと賞金が高いレースに管理馬を集めてきました。陣営の本気度も高そうですし、ここは勝負をかけていると見て激走に期待したいところです。
弥生賞は昨年、8・6・4番人気の決着で3連単は45万馬券が飛び出す波乱となりました。傾向的にも波乱は少なくない一戦なだけに、伏兵の激走には十分警戒が必要なレースでもあります。ということで、今年は未勝利勝ち直後ながら末脚の質が良かったメイショウボサツの激走に期待したいと思います。