緊急事態宣言を受け、今後の開催に注目が集まっていた中央競馬ですが、騎手や条件馬の移動制限などは付いたものの、何とか開催まではこぎつけた桜花賞、皐月賞と続くクラシック戦線。競走馬にとって一年のスケジュール順延は人間以上に致命的でもあるため、大変むずかしい判断がされていることでしょう。
というわけで、今週の注目レースは3歳クラシック初戦を飾る桜花賞であるのは間違いないところでしょうが、来月に控えているNHKマイルカップの優先出走権が3着までに与えられる土曜中山メインレースに組まれているニュージーランドトロフィーも同様に見逃せない一戦です。
過去10年のデータでは12番人気のジョーストリクトリがシュタルケ騎手騎乗で勝利した2017年以外は一桁人気馬が勝ち上がっているレースとなっていますが、今回注目したのはそのジョーストリクトリの再来を期待できる穴馬・コウソクスピードです。現状は4戦1勝馬ということもあり、3着以内に入れなければ本番の出走はほぼ絶望的といえる立ち位置にはいますが、3代母にはメジロドーベルがいる血統背景で、メジロの血統を受け継いでいるレイクヴィラファーム生産の1頭です。
未勝利脱出に3戦を要しており、この時期の重賞挑戦は厳しいと思われるかもしれませんが、3ヶ月の休み明けとなった前走では最後方待機から末脚を伸ばし3着と、先行策から一転末脚勝負に持ち込んで新境地を見せました。500キロを超える大型馬ということもあり、叩き2戦目の上積み、さらに前走で騎乗した丸山騎手を再度確保できている点もプラス材料といえます。
5着に敗れてはいるものの、今週の桜花賞でも有力視されているマルターズディオサが勝利した未勝利戦では2番人気の支持を受けていただけに、重賞初挑戦、かつ1勝馬という点から人気を大きく落とす今回、権利取りなら十分狙えるだけに軸とまではいいませんが、ヒモにはくわえておきたい1頭ですね。