無観客競馬ももうすぐ2か月が経とうとしています。休業要請などによりパチンコ店も閉まってきており、今や競馬は貴重な娯楽の1つにもなっています。また、馬券購入の約10%が国庫納付金となりますので、間接的にコロナ対策への資金を国に提供している訳ですから、財政的にも貴重な存在であると言えるでしょう。
さて、無観客競馬が続く中、今週末から京都競馬が開催。開幕週を飾る重賞は安田記念の前哨戦「マイラーズカップ」です。
春のマイル王決定戦、安田記念を目指すマイラー達の登竜門的なレースで、昨年は4着だったインディチャンプが安田記念、マイルチャンピオンシップと連覇し、マイル王に輝きました。今年は、そのインディチャンプこそ出走してきたものの、それ以外は近走凡走が続いている馬も多く、2番手以下は大混戦という印象をうけます。
そんな混戦ムードの中で注目しているのは、地方馬のリコーワルサーです。
リコーワルサーはブラックタイド産駒の地方所属馬で、東京ダービーやジャパンダートダービーと地方ダートのトップクラスと戦ってきました。そんな馬が3走前に初めて芝となる福島テレビオープンに出走し、勝馬から0.6秒差の5着と好走し、芝適性を見せました。
続けて、G3の富士ステークスに出走しますが、18頭立てで16着と大敗。その後、再び地方に戻し大井のダート戦を3戦し、4着、6着、1着とダートで好走した後、今回再び芝のマイラーズカップに戻ってきました。
芝は3戦目ということで、3度目の正直や叩き3走目ということからも3走目が一番慣れや成果を発揮しやすいとも言われていますが、これまで芝適性を魅せているだけに、そろそろ重賞戦でも好走する可能性は高いと言えるでしょう。
今回はG2戦と格は一気に上がりますが、メンバーの近走を見てみますと、インディチャンプ以外だと、阪急杯2着のフィアーノロマーノやリステッドの洛陽Sを勝ったヴァルディゼール、前走東京新聞杯で1番人気だったレッドヴェイロン、2番人気だったヴァンドギャルド以外の馬は前走成績が良くないので、能力に大きな差があるという認識を持ってもよさそうです。
相手関係はそこまで厳しくないと見れば、芝3走目の上積みや未知の魅力があるリコーワルサーは十分魅力的な1頭であると感じます。
ということで、芝3戦目の3度目の正直となるリコーワルサーが激走する下地は十分と見て、地方馬としての活躍も期待しながら応援してみたいと思います。