今年の皐月賞はコントレイル、サリオスという無敗の2歳G1馬で決着したことで、ダービーで逆転を狙う各陣営にとっても、距離延長を見込んだとしても厳しい印象があります。それでも立ち向かわんとする陣営を後押しするのが、上位2頭までにダービー出走権を与えられるダービートライアル青葉賞です。
フルゲート18頭に対して20頭が登録した今年の青葉賞。除外の可能性が残されていた馬には調整に若干の影響が出る可能性もあり、やはり軸馬には出走が保証されている2勝馬を抑えておきたいところ。
そこで今回注目したいのが栗東・友道厩舎の期待馬といえるヴァルコスです。これまで5戦して5人の騎手が騎乗と主戦が固定されていない馬で、今回は6人目となる三浦皇成騎手とのコンビで挑みます。
同じ友道厩舎からはデビュー以降5戦連続1番人気に支持されているフライライクバードも登録してきており2頭出しの予定となっています。
ヴァルコスの馬主は馬名にヴの字を付けるジンクスでも知られるヴィルシーナやシュヴァルグランでもおなじみの大魔神・佐々木オーナーで、血統面を見るとオーナーは違いますが半姉のロカもデビューから常に高評価を受けてきた競走馬でした。
そんなヴァルコスは未勝利脱出こそ芝1800mでしたが、1勝クラスの特別戦・ゆきやなぎ賞は2400mと大幅な距離延長でも勝利しており、延長が吉と出た印象もあります。
「2頭出しは人気薄から」とも言いますが、両頭とも捨てがたい素質馬であり、ダービーへの出走権は2着までということで、陣営もできればワンツーを狙いたいところでしょう。
オークストライアルのフローラステークス、そしてダービートライアルの青葉賞といずれもかつては3着までに優先出走権が与えられてきましたが、今では2着までに縮小され狭き門となってしまいました。2着まで入れば優先出走権なしでもオープンの収得賞金加算で充分出走可能ではないかと見られます。祖母ウインドインハーヘアにはディープインパクトやレイデオロが連なる牝系と血統的には期待をかけるに充分となっており、今回もぜひ期待をかけてみたいと思います。