また今年も2歳馬のデビューの季節となり、早くも最初の2歳重賞の函館2歳ステークスが行われます。今年のメンバーを見渡すと例年以上に素質馬が集まったように思えるのですが、その中でも私が注目しているのがアドマイヤマックス産駒のガーシュウィンです。

このガーシュウィンは、前走新馬戦を1000mを使い逃げ切り勝利を収めて函館2歳ステークスに臨んできました。近年1200mの函館2歳ステークスは、やはり新馬戦も1200mを使ってないと好走できないせいか、（まあ番組編成のせいもあろうかとは思いますが・・・）今回函館2歳ステークスに出走16頭のうち14頭までが前走1200m以上のレースを使ってきました。

やはり前走1000mのレースと言うのは、わずか1ハロンですがされど1ハロンということなのでしょう。そんな中、注目馬ガーシュウィンは前走1000mを使ったわずか2頭のうちの1頭となるのです。単純に考えると、少し不利？という判断を持つところなのですが、前走のレースっぷりを見る限り、1000mで走れて1200mで走れないような馬ではなかったのです。

前走は、好スタートから逃げの手に出たわけなのですが、道中は頭が高く半分掛かっているかのような走りだったのですが、そこから直線に向いて追い出した時、普通ならあんな道中の走り方の馬は、直線で急にタレるか、残り100mで失速というケースが多いのですが、その予想に反して直線に向いてからの方が少し頭は高いままではありましたが、道中よりもいいフォームで後ろの馬達を突き放してしまったのです。

気性面か血統的な面かはわかりませんが、陣営は1000mで試してみたのかもしれませんが、あのレースっぷりなら1200mぐらいなら何の問題もなさそうな感じでした。距離不安だけど勝ったから重賞挑戦してみよう！という感じではなく、むしろ1200mぐらいなら問題なくこなせそう！と判断しての出走と思われます。

最初にお伝えしたように函館2歳ステークスには、なかなかの素質馬がそろっていて、特にモンドキャンノは前走で負かした2～4着馬がいずれも勝ちあがったというレースレベルの高さもあって、1番人気には必至でしょうし、ステイゴールド産駒の根性馬バリンジャーなども人気上位となるでしょう。それぞれの馬がかなりの素質の持ち主なのでしょうが、今回の2歳函館ステークスでは、素質ほどは人気になりそうにないガーシュウィンの方が配当的にもより魅力的なのです。しかもガーシュウィンは、掛かり気味だった前走からわかるように少し粗削りと言うか精神的にも子供っぽいと言うか、未完成な感じのする馬なので、これからの成長が楽しみな存在です。

現在の完成度の状態でガーシュウィンが今回の函館2歳ステークスでいい競馬が出来れば、今後クラシックまで十分楽しめる馬にまでなってくれることでしょう。前走は逃げましたが、ここは先行しての差し脚に期待します。そして人気素質馬を差し切ってくれることでしょう！