義理や人情だけでは有力馬に乗り続けることが出来ないのが現代の競馬と言えます。シビアな乗り替わりが当たり前のように見られるようになってきた最近ではデビューから引退まで同じ騎手が乗り続けるというケースが減ってきており、特に有力馬に関しては外国人騎手の短期来日、助っ人参戦といった事情を考えると見かける機会は今後増えていくことも考えにくいでしょう。
オーナーサイドからすれば同じ騎手に乗ってもらうことよりも、結果を出してもらうことが最優先というのも本音としてはあるかもしれず、馬主は稼業としてやるのは難しいと言われながらも慈善事業として割り切るにはあまりにも多額の投資が必要となるため、賞金を優先してもらうのは仕方ない面があります。
騎手としてはやはり、第一に選んでもらえるように、そして2度目以降の継続依頼がもらえるように、腕を磨き続けることが重要ということがシンプルになってきただけともいえるかもしれません。
そんな中、前走での結果が影響したか、前もっての確約があったかは定かではありませんが、フェブラリーステークスでは単勝万馬券になるまで人気を落としながら2着に食い込んだケイティブレイブが、再度長岡騎手とのコンビでかしわ記念に出走予定となります。
インティやゴールドドリームの名こそありませんが、フェブラリーステークス3着のサンライズノヴァに武豊騎手、勝ち馬のモズアスコットにルメール騎手と、前走上位組との再戦になるとともに、1年以上の休養を経てようやく復帰を向かえるルヴァンスレーヴにデムーロ騎手と、フェブラリーステークスよりもある意味濃いメンバーが揃いました。
先行するイメージの強かったケイティブレイブが追い込む競馬で結果を出せたのは今年7歳ながらまだ進化の途中と言えるかもしれず、長岡騎手としても今度こそ、の思いは強いかもしれません。
また、地方交流重賞ということで中央のトップジョッキーも手が空いており、鞍上は選びやすい状況の中で陣営から再度抜擢された期待に応えるには、今度は1着というわかりやすい結果が欲しいところ。
過去2年はゴールドドリームとルメール騎手のコンビが連勝しているかしわ記念。ゴールドドリームはいませんが、ルメール騎手の3連覇を阻止できるか、はたまた3連覇達成なるか、それともルヴァンスレーヴが怪物性を再発揮するか、見どころ充分な一戦となりそうですね。