競馬解説者で元騎手の佐藤哲三さんといえば、伏兵扱いの先行馬を抜群のペース配分で押し切る巧みな手綱さばきが印象的でした。代表的な騎乗馬としてはタップダンスシチーやエスポワールシチーといった“シチー”とのコンビを思い起こす方も多いのではないでしょうか。
今回は、ダートG1を9勝したエスポワールシチーの半弟で父はヴィクトワールピサに替わった「ミヤジコクオウ」が、ユニコーンステークスやジャパンダートダービーへ向けた大事な一戦である3歳のリステッドレース・鳳雛ステークスに参戦を予定しているため、同馬を取り上げたいと思います。
4コーナーで2,3番手につけて直線で粘り込む競馬が同馬のこれまでのスタイルでしたが、前走の伏竜ステークスでは出だしで躓いてしまったため後方からの競馬を余儀なくされました。ダートレースでは砂をかぶるのを嫌がる馬も多いですが、普段と異なる位置取りからでも怯むことなく3着に好走し、6番人気の低評価を覆す好内容の競馬を見せました。
デビューから和田騎手、吉田隼人騎手、ミナリク騎手がこれまで騎乗しており主戦が固定されていない馬で、今回も新たなコンビとなる幸騎手で挑むこととなりました。2勝馬ということで19頭の登録でも除外対象となることなく仕上げられるのも強みです。
京都コースはデビュー戦2着以来の舞台となりますが、これまで1700m, 1800mにこだわったローテーションが組まれてきており、今回も1800mということで人気の一角となりそうですが、注目したい1頭です。