【目黒記念2020予想】キングオブコージ、ロードカナロア産駒でこの距離克服できるか?

競走馬の適性を上手く掴めるかどうかも調教師の腕の見せ所と言えるのかもしれませんが、血統背景というのは距離適性をはかる上で一つの重要な指標となるのではないでしょうか。馬同士の自然なカップリングによる誕生とは異なるため、生産者としても芝、ダート、そして短距離から長距離といった適性に関してある程度の狙いは付けていることでしょう。それでも、思わぬ結果が出てくることがあるのが競馬の醍醐味でしょう。

今週の注目レースは何と言っても日本ダービー、東京優駿になりますが、ダービー後の名物重賞として控えているのが今年でなんと134回目の開催となるハンデG2・目黒記念です。フルゲート18頭に対して登録25頭と、芝2500mという距離設定にハンデ戦という特殊な条件が組み合わさってか、人気のレースとなりました。

そこで今回取り上げたいのが、父を見る限りはあまりにも長すぎる距離ではないかと思えてしまうロードカナロア産駒のキングオブコージです。母の父がガリレオとあって母系からスタミナを受け継いでいるにせよ、ロードカナロア産駒の主戦場からは大きくかけ離れているのではないかと見えます。陣営も3歳までは1800m以下を中心に使ってきていましたが、勝ち味に遅くなかなか結果に繋がりませんでした。

ところが、今年に入り芝2000m以上を使い始めてから3連勝という内容で、血統から持つイメージとは真逆の結果が出てきています。また、今年に入っての3連勝はいずれも横山典弘騎手とのコンビによるもので、これまで3戦3勝と相性の良さも示しています。

今回の登録馬の中でも有力視されており、横山騎手としても自身の手綱でメトロポリタンステークスを逃げ切り勝ちしたウラヌスチャームに騎乗するチャンスもあったかとは思われますが、上がり馬のキングオブコージでの参戦となりました。

ロードカナロアの代表産駒アーモンドアイもジャパンカップは勝利したものの有馬記念を敗退しました。ロードカナロア産駒による2500m超での成績はこれまでで2勝のみと分厚い壁が立ちはだかっていますが、そのうちの一つがキングオブコージによるもの。

2400mまでではサートゥルナーリアやアーモンドアイにより重賞勝利もありますが、それを越える適性を持つ馬なのかどうか。3歳時は毎日杯参戦もありましたが、古馬になってからは初めてとなる重賞挑戦に注目してみたいです。