今週はいよいよダービーウィーク。コロナウイルスの影響による無観客開催はやはり残念も、レベルの高いメンバーが揃ったことでレース自体は非常に楽しみな一戦となりそうです。
今年は、何と言ってもコントレイルが無敗のダービー馬となるかという点が一番の楽しみでもありますが、そのコントレイルに皐月賞で負けるまでは無敗だったサリオスや、皐月賞から距離延長、競馬場替わりで逆転を狙う馬達が集結してきました。
今年は18頭中13頭が皐月賞に参戦していた馬となっており、ほぼ皐月賞のメンバー構成となっています。これほどまで皐月賞のメンバーが揃うのは珍しく、陣営が馬のケアをしっかりされてきた賜物だと思います。そのおかげで素晴らしいダービーが見れるのは本当にありがたいことですね。
さて、そんな中で今回とくに注目しているのは、皐月賞14着のビターエンダーです。
皐月賞組の中では一番下位の成績でしたが、勝ったコントレイルや2着のサリオスには離されているものの、他の11頭とは1秒以内の差ということで上位2頭以外との差はそこまでという印象です。
また、小回りの中山で大外18番から先行し、外々を走らされる不利もありました。今回ダービーでは4枠8番と真ん中枠を引けたので、これだけでも前走からは条件好転と言えるでしょう。舞台も中山から東京に替わる点も好材料で、ビターエンダーは東京でこれまで4戦して2勝2着3着1回ずつで馬券圏内率は100%と好成績です。出走馬18頭中6頭が東京競馬場は初めてですし、走ったことのある馬でも2戦が最高で、東京の適性はビターエンダーがトップとも言えそうです。この東京適性の高さは、皐月賞の差をかなり縮める要素となることでしょう。
そして鞍上は津村騎手。落馬の怪我から今週で復帰となります。ビターエンダーの主戦騎手が間に合ったこともプラス材料ですし、津村騎手は今年東京競馬場での勝率が良く、これまで17年のキャリア中の東京競馬場の勝率が4.4%なのに対して、今年は12.5%とかなり乗れています。
津村騎手自身、まだG1制覇を果たしてはいませんが、昨年カレンブーケドールでオークスで惜しい2着、そしてジャパンカップでも2着に好走しています。ともに東京2400mの距離の大舞台で好成績を残しており、東京競馬場とこの距離の相性が良い騎手です。
コントレイルとサリオスはかなり強敵な相手ですが、コントレイルが内側に入っていますので、サリオスはかなり同馬を意識したレースの運びになるかと思います。コントレイルの皐月賞での位置取りは想定より後ろとなった中でも上がり最速の鋭い脚で快勝しており、ダービーでは先行するというのはあまり考えにくく、お互いが意識しあってくれた場合は先行馬にチャンスが訪れるのではないでしょうか。
ということで、今年の日本ダービーは東京巧者コンビのビターエンダーと津村騎手が、人馬共に初のG1制覇を果たすことを期待して応援したいと思っています。