今年で8回目とまだまだ歴史の浅い重賞ですが、第1回の勝ち馬がダートGI-4勝、ドバイワールドC2着もあったトランセンドで、翌年の勝ち馬が重賞8勝の女傑ミラクルレジェンド。そして第4回の勝ち馬が、日本競馬史上最多となるGI-10勝の金字塔を打ち立てたホッコータルマエ。「出世レース」としての位置付けに異論を唱える人はいないでしょう。
人気の中心となりそうなのが、ケイティブレイブとグレンツェントの2頭。前者はこのレースとの関連性が非常に強い、ジャパンダートダービー組で、このステップは過去7年[4-1-2-0]と抜群の成績。小回り向きの器用さが武器で、前が残りやすい新潟ダート1800もこの馬にとっては、おそらくベストの舞台。引き続き、武豊騎手で主力級の評価は間違いありません。後者グレンツェントの前走は、距離が短かった印象もありますが、それ以上に鞍上がもう少し上手くエスコートできていれば・・・と思わせる内容。それでも上がりはメンバー最速と、一応の能力は示した形と言えます。今季好調の戸崎騎手への手替わりと、1600→1800で大きく変わって不思議はありません。
この上記2頭が強力だということを重々承知ですが、それでも狙ってみたいのがオーシャンビュー(牡 美浦・伊藤伸)です。前走は久々のぶん、スタートひと息。最後の直線でも外から蓋をされ、外に進路を切り替えるロス。決してスムーズな競馬ではなかった中で、最後は脚を余すぐらいの伸びを見せての0.4秒差4着。出走3歳馬の中では最先着と、数字だけを見れば十分合格点がつきますが、もう少しスムーズなら・・・とも取れる内容でした。それでもあの内容なら、距離延長は問題なし。左回り専門ランナーですから、適条件ならとにかく狙いたい馬とも言えます。
ジャパンダートダービー組が1頭、同等のデータを残す「前走古馬1000万での1~2着馬」も不在の今年は、言い換えてみればどの馬にもチャンスがあるということ。前2年の3着馬ランウェイワルツ(9番人気)、タマノブリュネット(11番人気)はともに人気薄の追い込み馬と、いかにもオーシャンビューと被る雰囲気があります。3着欄のチェックはお忘れなく!