昨年の勝ち馬メールドグラースがその後、海外G1を制覇するまでに上り詰めたレースが、今週土曜阪神のメインレースに組まれている鳴尾記念です。過去10年の勝ち馬を見るとメールドグラース以外にもルーラーシップやラブリーデイといったG1馬の名があるレースで、今年の勝ち馬の今後にも注目したいレースとなっています。
フルゲート16頭に対して19頭の登録がある人気レースとなりましたが、今回注目したのは、前走のヴィクトリアマイルで3番人気支持ながら7馬身差の7着に敗れたラヴズオンリーユーです。引き続きデムーロ騎手とのコンビを予定しています。
前走の敗戦を振り返ると、東京コースはオークス勝ちがあるように舞台設定は悪くなかったものの、距離が短かったこともあり、また長期休み明け初戦でいきなりのG1はさすがに厳しかったものと思われます。
今回の出走が、3戦目に宝塚記念を見込んだ叩きなのか、はたまた牡馬相手にどこまでやれるかとりあえず見たいというものなのか不明ですが、昨年はこの舞台で忘れな草賞を勝利しており、今回も上位人気が想定されますが、巻き返しが期待できます。
今月から騎手の移動制限も解除されましたが、騎乗の打診段階では明かされていなかった可能性も高く、デムーロ騎手も安田記念よりこちらを選んだのではないかと思われるため、このレースへの力の入れようは推して知るべしでしょう。
ライバルになりそうなのが、阪神コースを得意としている重賞勝ち馬のエアウィンザー、前々走の白富士Sこそ落鉄もあって大敗したものの、安定感のあるドミナートゥスあたりではないでしょうか。
層が厚い4歳牝馬勢の世代女王ながら古馬になってまだ存在感を示せていないだけに、牡馬相手の別定戦は楽ではありませんが、前進を期待したいですね。