いよいよ2020年の春のG1戦線も最終戦、春のグランプリレース「宝塚記念」が開催されます。
コロナウイルスの影響により無観客競馬が続いていますが、最終戦宝塚記念にはG1馬8頭というハイレベルな馬達が揃い、2007年以来となるフルゲート18頭の精鋭が出走してくれました。
大阪杯組、春の天皇賞組、それ以外の路線がそれぞれ6頭ずつときれいに3つに分かれた構成となりましたが、注目しているのは春の天皇賞組最先着(2着)のスティッフェリオです。
スローペースの3番手を追走し、直線で横綱競馬で突き放した時にはいよいよ初のG1勝利か!と思わせたのですが、後ろから差してきたフィエールマンに惜しくもハナ差で敗れてしまいました。11番人気の人気薄ながら本当に惜しい競馬だっただけに、馬主関係や厩舎関係、北村騎手など陣営は相当悔しい想いをしたことでしょう。
前走の好内容からも今回は人気を集めそうな気配がいたしますが、あいにく今回はG1馬8頭という豪華メンバーとなっており、前走が11番人気という下位人気だったことも考えると、フロック視しているファンもまだまだ多いのではないでしょか。
しかし2走前の日経賞でも9番人気ながら3着に好走しており、近2戦は人気以上の走りを見せています。ここでも外々を周りながら直線で一瞬抜け出し、後ろから来た2頭に差されたのですが、これまで先行する競馬が多かった同馬が控える競馬で変わり身を示しており、競馬の幅を広げた一戦でもありました。
この2戦のスティッフェリオの競馬を見る限り、フロック視などではなくむしろ実力が備わった走りで、6歳にしてなお成長力を見せている点は非常にプラスな点であると感じます。思えば、スティッフェリオの父ステイゴールド自身も初重賞が7歳で、引退レースとなった香港ヴァーズで初めてのG1勝利を果たしたような晩成型です。それまでG1レースで人気薄の立場で4度も2着になっています。
スティッフェリオは、まさに今父ステイゴールドばりの成長力を発揮してきているのかもしれません。ステイゴールド産駒は宝塚記念に強い血統であることは、競馬ファンなら知っている方も多いと思いますが、父のような成長力を魅せているスティッフェリオがここでG1初勝利というのは、ドラマ的にも面白いでしょう。
ということで、宝塚記念は父ステイゴールドばりの成長力を魅せているスティッフェリオが、今度こそG1勝利となる可能性は十分にあると感じます。