春から続いたG1戦線も宝塚記念でひとまず終わり、今週からは本格的な夏競馬に突入します。開幕週となる福島競馬場の日曜メインレースは3歳ハンデ重賞のラジオNIKKEI賞が開催されます。
夏のローカル・ハンデ戦ということで軽視されがちですが、一昨年の2着馬フィエールマンは後に菊花賞、天皇賞(春)を制しており、見過ごせない重賞の一つとなりつつあります。
過去10年のデータを見ると全て牡馬の優勝となっており、2着までみても2016年のダイワドレッサーのみと、圧倒的に牡馬有利なレースとなっています。
そこで今回注目したのは皐月賞、ダービーには間に合わなかったものの、2戦2勝でここに挑む期待馬グレイトオーサーです。父はヴァルコスにより産駒の日本ダービー初出走を今年果たしたノヴェリスト、そして母はディアデラノビアという血統で、美浦・堀厩舎の管理馬です。
ここ2戦はレーン騎手が手綱を取っていましたが、帰国しているため乗り替わりとなり、鞍上は現段階で未定となっています。
また、2戦とも東京競馬場での勝利であり、今回は東京とコース形態がガラッと変わる小回りの右回りコースということで対応できるかが鍵となる一戦と言えそうですが、デビュー戦は差し、2戦目は逃げて勝利と自在性もある馬ですので上手く対応してくれることに期待したいところです。
ライバルには同じ牡馬に、これまで3戦して連対率100%のキズナ産駒ルリアンや、データ上厳しいと見られる牝馬にも武豊騎手騎乗のパラスアテナが人気の一角を担いそうです。
グレイトオーサーには京都大賞典勝ち馬ドレッドノータスや、府中牝馬ステークス勝ち馬ディアデラマドレなど、母ディアデラノビアの競走能力をしっかりと受け継いだ兄姉もいるため重賞でも勝ち負けは十分期待できる血統背景です。乗り替わりによる不安視などで単勝オッズが割れるようであれば妙味のある一頭となりそうですね。