【巴賞2020予想】路線模索中のミラアイトーン、兄の適距離で花開くか

今週日曜の函館メインレースは函館記念の前哨戦となるオープンレース・巴賞です。フルゲート16頭に対して登録10頭と少頭数での開催となりましたが、エプソムカップで人気薄ながら3着に逃げ粘って波乱を呼んだトーラスジェミニをはじめとして、重賞でも上位人気に支持されるブレステイキングや、牝馬ながら中山記念にも出走したカリビアンゴールドなど、オープン戦として見応えのあるメンバーが揃いました。

中でも今回注目したいのがストロングタイタンの半弟でロンロ産駒のミラアイトーンです。デビューからマイル以下を中心に使われ、オープンレースの鞍馬ステークスを勝利するなど素質の片鱗は見せているものの、その後が続かず1年勝利から遠ざかっています。

もともとは関西馬でしたが、現在は美浦・菊沢隆徳厩舎所属となっており、今回は横山和生騎手とのコンビで挑みます。

前々走の谷川岳Sでスプリント路線からマイル路線に切り替えて以降は3着、5着と安定感が出てきており、さらに1ハロン延長となりデビュー戦でも勝利実績のある1800mに再挑戦する今回は、兄のストロングタイタンと重ね合わせると、改めて本領発揮の可能性もあるのではないでしょうか。

ロンロ産駒という日本では極めて限定的なデータしかない血統では、明確なビジョンも描きづらく、どうしても試行錯誤が続いてしまうのはやむを得ないところでしょう。

傾向としては両親の影響を受けがちとはいえ絶対のものでもなく、最近でも短距離王ロードカナロア産駒のアーモンドアイに対して、桜花賞前の段階でルメール騎手が「オークスのほうが自信がある」と語ったように、血統のイメージとはそぐわない能力を見せることもあり、血統の奥深さを感じさせられます。

昨年の北九州記念では1番人気にまで推された期待馬が中距離路線に切り替えてようやく開花となるか、注目のレースとなりますね。