今週から始まる福島競馬場では、3歳馬ハンデ重賞のラジオNIKKEI賞が行われます。3歳馬限定戦では珍しいハンデ戦ということで、例年難解なレースとなっています。今年は重賞戦線で上位に来ている馬の出走がないため、51kgから54kgと昨年ほどはハンデ差がないメンバー構成となりました。ハンデ差が少ない今年は、予想のポイントはハンデ以外に注目した方がいいかもしれません。
今回取り上げたいのはルーラーシップ産駒の3歳牝馬パラスアテナです。
出走馬12頭中、前走を勝っている馬が9頭と好調馬が多いようですが、パラスアテナは前走1勝クラスのカーネーションCを快勝してここへ駒を進めてきました。今年の出走馬の前走の戦法を見てみると、12頭中実に半数の6頭が逃げています。さらに2番手か3番手という前々で競馬をした馬も5頭と多く、12頭中11頭もの馬が逃げまたは逃げ馬の直後あたりでの競馬をしているのです。
それ以外の馬がただ1頭となるのですが、その1頭こそがパラスアテナなのです。パラスアテナの前走は8頭立ての5番手からの競馬をしているのですが、そこから上り最速の末脚で勝利しました。差しが決まりやすい東京競馬場でのレースだったのに比べ、ラジオNIKKEI賞は小回りで直線の短い福島競馬場なので、どちらかというと先行馬有利の競馬場ではありますが、他の11頭全ての馬が逃げか3番手までの競馬をしてきたのですから、ペースは速くならないわけがありません。展開が向く可能性は高くなってくるでしょう。
しかも、多くの馬が前走で勝っているので、勝った競馬をしたい馬も多いでしょうし、多くの馬のハンデが軽くなっていますので走りやすくなる分、ペースも速くなる可能性が高いのです。そうなれば、パラスアテナに展開が向く可能性は十分あると言えるでしょう。
さらに、出走馬12頭中、有利となりそうな要素の1つである福島競馬場で勝利を挙げている馬、騎手の乗り替わりがない馬はそれぞれ5頭ずついますが、パラスアテナは福島競馬場で1戦1勝、前走同様武豊騎手が乗ってくれますので、有利となる要素が2つともあります。
ということで今年のラジオNIKKEI賞は、展開面でアドバンテージが取れそうな点に加え、福島での勝利実績、鞍上の乗り替わり無しと好条件が揃っているパラスアテナを有力視した馬券で勝負したいと思います。