今週の札幌競馬では、名物ダート重賞エルムステークスが行われます。ダート重賞が今みたいに充実していない時代から、夏の北海道ダート重賞エルムステークスの存在は重要でありがたかったものですが、その存在感はいまだに健在と言えます。
今年は、その存在感をさらにUPさせるほど好メンバーが揃ったようです。前走プロキオンステークスでダート路線で復活気配を見せたエアスピネルをはじめ、アンタレスステークスを制したウェスタールンド、昨年の2着馬ハイランドピーク、3着のサトノティターン、マリーンステークスを快勝したルメール騎手騎乗のG1馬タイムフライヤー、Jpn1かしわ記念で4着に好走したアルクトスなど例年と比較してもかなり有力馬が集結してきました。
その中で注目しているのはルーラーシップ産駒の6歳牡馬アディラートです。アディラートは重賞こそ未勝利ですが、4歳時にはゴドルフィンマイルで強豪相手に3着と重賞級の実績の持ち主です。ただ、その後は5歳時に1600万野レースを勝利しオープン入りしてからは、11戦してオープン1勝3着3回で重賞未勝利とゴドルフィンマイル3着の実績がある馬としては、ちょっと物足りない競馬が続いています。
しかし、前走のマリーンステークス3着のレースっぷりに、復活気配が感じられたのです。レースは、ハイペースで進み先行馬総崩れとなった中で、4コーナー手前から捲っていき、後ろからやってきたタイムフライヤーと2着馬にはしっかり差されてしまいましたが、かなりきつい競馬をしながら3着を死守していました。
そして今回のエルムステークスになりますが、前回ハイペースを演出したリアンヴェリテは出走してきましたが、前走で先行争いを演じた他の馬は出走してきませんでしたし、今回のメンバー構成的にはあまり前々の競馬をする馬が少ないようです。このメンバーであればマリーンステークスほどペースは速くならない感じですから、アディラートが前走のような捲りができれば、後ろから差されないいかにもの捲りが嵌りそうなペースになりそうです。
鞍上吉田隼人騎手もこの馬とのコンビ3戦目、先週はクイーンステークスで11番人気のレッドアネモスで勝利して勢いもあります。重賞連覇も十分にあるかもしれません。ということでエルムステークスは、捲りが嵌りそうな展開でアディラートが乗っている吉田隼人騎手とのコンビで重賞初制覇を飾ることを期待して応援したいと思います。