兄や姉にG1馬を持つとどうしても比較されてしまい、オープンクラスはおろか条件戦で勝ちきれずにもたついてしまうと、ともすれば期待外れと言われてしまいかねませんが、色眼鏡を外して現役生活を通して見ると案外好成績で終わっていたというケースはままあります。
そういった意味で注目したいのが、昨年引退したリスグラシューの半妹にあたるアラスカです。足踏みが長く続いたものの、休み明けで馬が一変したかのように走るようになってきました。
リスグラシュー自身も本格化を迎えたのは古馬になってからと言えるでしょう。2歳重賞を勝利し、クラシックにも参戦してきたリスグラシューと比べると、現状2勝クラスのアラスカは目立たない存在になっている点は否めません。
父はハーツクライからオルフェーヴルへ、オーナーもキャロットファームから個人馬主の池谷誠一氏へとかわり、所属も栗東から美浦へと様々な点でリスグラシューとは環境が異なるアラスカですが、1勝クラスで二桁着順の敗退を喫するなど、思うような成績が残せない時期を経て、今年の6月になってから同クラスを3着に健闘すると、その後は2着、1着と着実に力をつけて長く在籍した1勝クラスを卒業しました。
そして今回は日曜札幌最終レースに組まれている2勝クラス、芝1800mの支笏湖特別へと登録してきました。距離設定もここ2戦と同じ1800m、前走と同じ札幌競馬場での連勝を狙って、再度横山武史騎手騎乗で挑みます。
今年は関東リーディング争いでも注目される横山武史騎手ですが、この馬とのコンビでは二桁着順含め大敗を喫した経験も経つつ、相性も上向いてきていることから、思い入れの強い一頭となっているのではないでしょうか。