結果を出しても不思議と人気につながらない競走馬というのがいます。最近ではキタサンブラック、古くはマチカネフクキタルなどがいましたが、短距離血統と思われる競走馬の中長距離挑戦というケースで見られることが多いようで、馬券検討をするうえでこういう競走馬は絶好の狙い目となります。
菊花賞の芝3000mと言う距離はどの馬にとっても未知と言える長距離戦。短距離血統でなくとも不安は大きいレースの一つでしょう。
そんな菊花賞を目指す3歳馬の集まるトライアル・セントライト記念が今週開催ですが、今年も血統の壁を越えられるかが興味深い競走馬の参戦が見られます。今回はキンシャサノキセキ産駒ガロアクリークに注目してみたいと思います。
2戦目のホープフルステークスこそ11着に大敗していますが、それ以外の5戦は全て人気以上の走りを見せており、特にスプリングステークスを勝利、皐月賞で3着、ダービーでも掲示板こそ外したものの6着と健闘しており、濃い内容で春のクラシック戦線を走ってきました。
今回も日本ダービーに引き続き川田騎手が騎乗します。スプリングステークスを勝利したことで収得賞金には十分余裕があり、ここでの結果如何に関わらず、菊花賞出走は望めば可能な範囲ではありますが、前走の日本ダービーはコロナ禍の影響もあり、川田騎手が追いきりに騎乗出来なかったため、今回は一度騎乗した経験を含んだ上積みが期待できそうです。
祖父のフジキセキは弥生賞勝利後に電撃引退しており幻の三冠馬と評されるものの、クラシックへの参戦は叶わず、父キンシャサノキセキもまたデビューから一貫して芝マイル以下を使われてきた競走馬です。ガロアクリークが血統の壁を乗り越えクラシック制覇となるか、前哨戦とはいえ良い内容で本番へ向かいたいところです。