今週の中京競馬場のメインレースは、牡馬クラシック最終戦菊花賞へのトライアル「神戸新聞杯」です。例年、阪神競馬場で行われていますが、今年は中京競馬場、しかも距離が1ハロン短縮の2200mと言う点が例年とは違った予想のポイントとなります。
最大の注目は無敗の2冠馬コントレイルで間違いないと思いますが、ダービー3着のヴェルトライゼンデをはじめ、同5着ディープボンド、その他にもダービー出走組が前7頭、先日セントライト記念を逃げ切ったバビットが前走出走したラジオNIKKEI賞の2着バンサラッサ、3着のディープキング、そして夏競馬を叩いて臨んできた馬5頭を含む合計18頭と好メンバーが揃った印象です。
そんな中で注目しているのはダービー10着のビターエンダーです。ビターエンダーは、左回りが得意な馬で東京競馬場で5戦してダービー以外は全レース3着以内に入っています。そのダービーも先行馬としては少し出遅れてしまい、ラストで少し差してきたものの不本意なレースで不完全燃焼だったように思われました。それでもダービーで10着でしたので、世代上位の力があることは間違いないでしょう。
そんなビターエンダーにとって、神戸新聞杯が右回りの阪神競馬場から左回りの中京競馬場に変わった今年は、願ってもないチャンスと言えます。また、中京競馬場はその昔、サッカーボーイ産駒天下と言われた時代がありました。なぜかサッカーボーイ産駒が走ると言う不思議な時代でしたが、中年世代の競馬ファンには多くの人が認識していたであろう傾向だったのですが、ビターエンダーの血統を辿ってみると父オルフェーブルの父ステイゴールドの母がゴールデンサッシュなのですが、ゴールデンサッシュはサッカーボーイの全妹です。
『競馬は血統のスポーツ』とも呼ばれたりしますが、このかつての中京競馬場が得意だったサッカーボーイ産駒と同じ血統の流れを持つビターエンダーが、今年だけ中京競馬場での開催となった神戸新聞杯で激走する可能性はありそうです。
ということで、中京競馬場で行われる神戸新聞杯は、かつて中京競馬場が得意だったサッカーボーイ産駒と同じ血統の流れを持つビターエンダーが菊花賞の有力馬として名乗り出てくることに期待したいと思います。