今週の中山競馬場のメインレースは「産経賞オールカマー」です。フィエールマンの回避もあったものの、出走頭数が9頭とかなり少なくなってしまいました。もともとオールカマーというレースは、外国の馬も地方の馬もみんな“勢揃い”といった趣旨のレースで、地方馬の活躍が目立った時代もあったものですが、最近はもともと出走が皆無だった外国の馬だけでなく、地方の馬もなかなか出走しなくなってしまいました。
一昨年は12頭、昨年は10頭、今年9頭と年々出走頭数が減っている現状ですが、今年の9頭はG1馬はいないものの牝馬のカレンブーケドール、牡馬のミッキースワロー、オウケンムーン、ジェネラーレウーノ、ステイフーリッシュなどクラシック戦線でも活躍していた素質馬達が揃いました。
そんな中で注目しているのは、この中で実績No1のカレンブーケドールです。4歳牝馬のカレンブーケドールは、あのアーモンドアイと同じ国枝厩舎所属の馬で、クラシック戦線では、オークス、秋華賞共に2着、そしてジャパンカップでも2着と古馬相手でも通用する素質は十分以上にあることは証明済です。
4歳となった今年も2月に行われた京都記念で2着となり、その後ドバイを目指すもコロナの影響で中止となって半年以上の休養を余儀なくされました。予定外のローテとなったしまったことは懸念材料ではありますが、どちらかというと牝馬の方が一般的には仕上がりが早いと言われていますので、そこまでの心配は不要でしょう。
またここ6戦連続してコンビとなっている津村騎手が騎乗しますので、カレンブーケドールのことを一番知っている騎手という点でも安心です。さらに今回のオールカマーは、少頭数で逃げそうな馬が長期休み明けのジェネラーレウーノかステイフーリッシュの2頭しかいませんので、スローペースは必至です。そうなるとカレンブーケドールの安定した先行力が光る展開にもなってくるでしょう。
ということでオールカマーは、素質が違うカレンブーケドールが、同厩舎のアーモンドアイの後継者として名乗り出るほどの快勝劇を魅せてくれることに期待して応援したいと思います。