通算1万3000勝!地球の裏で偉業誕生

騎手という職業はムチ一本あれば世界で働けるとも言われ、腕次第でどこでも稼いでいけるというイメージもあります。とはいえそれは騎乗してからの話でもあり、レースに出走するためにはオーナーサイドからの騎乗依頼ありきという意味では騎乗技術以外にも求められるスキルがないわけではないようです。

また自身の肉体が資本であり、落馬などのアクシデントとも間近な競技だけに長く続けていくのは困難な職業でもあります。

日本では大井の的場文男騎手が還暦を超えてなお現役を続け鉄人とも呼ばれる活躍を見せ、日本競馬界のレジェンド武豊騎手も今年で51歳を迎えましたが、海外に目を向けると上には上がいるもので、ブラジルのジョルジ(ホルヘ)・リカルド騎手が前人未到の大記録を達成しました。

リカルド騎手はリオデジャネイロにあるガベア競馬場で先月25日の第1レースを勝利し、自身の持つ通算勝利数世界記録を1万3000勝まで伸ばしました。

最盛期には年間400勝を挙げるなど日本のJRAなどとは事情が異なることもあり単純比較は難しいものがありますが、一度の騎乗にかかるリスクや疲労などを考えると1万3000回騎乗するだけでも偉業といえるレベルであり、1万3000回勝利は今後塗り替えられることがあるのかどうかわからないほどの大記録と言えます。

南米競馬は欧米豪などと比べると注目度が低いかもしれませんが、来年60歳となるリカルド騎手がこれからどこまで記録を伸ばしていけるか見届けていきたいですね。