阪神競馬の土曜メインは2歳重賞「デイリー杯2歳ステークス」です。クラシック戦線にも繋がる一戦で、ここで賞金を稼いで今後のローテを無理なく選択していけるようにしたいという思惑で臨む馬も多いでしょう。競馬ファンにとっては今後のクラシック戦線を予想する意味で重要なレースと言えるでしょう。
とは言え今年は8頭立ての少頭数と寂しい頭数になりました。例年頭数が少ないレースですし、陣営にとっては賞金を稼げる確率があがった訳ですから、むしろ狙い目のレースと言っても良いかもしれませんね。
さて、そんな8頭の中で一番注目しているのはカイザーノヴァです。
カイザーノヴァは、函館競馬場でデビュー戦を勝利した後、函館2歳ステークスで5着、そして前走オープンのクローバー賞を勝利し、今回が約3か月の休み明けとなります。今回の出走馬8頭のうち、2勝しているのは、カイザーノヴァとホウオウアマゾンのいずれも矢作厩舎の2頭のみということで、実績は上位の存在です。
今回の注目ポイントは騎手との“相性”です。カイザーノヴァは過去3戦とも坂井瑠星騎手が騎乗しています。坂井騎手は、デビュー5年目で関西期待の若手のホープで、今年は先週まででキャリアレコードとなる38勝を挙げています。これまで重賞4勝で、G1はまだ未勝利ですが、今年はサトノインプレッサでダービー・4着、秋華賞はパラスアテナ・4着とクラシック戦線で善戦しています。
特にパラスアテナは、無敗の3冠牝馬となったデアリングタクトにこそ負けましたが、3着馬とはハナ差の4着でしたし、競馬の内容としても、着を狙う競馬ではなく勝ちにいった競馬での結果ですので素晴らしい騎乗であったと感じます。そう遠くない未来、クラシックでの勝利が出来る騎手だと思わせてくれました。そして縁あってか、そのパラスアテナの妹が今回騎乗するカイザーノヴァなのです。姉の雪辱を果たすには、これ以上ないコンビなのですから、大いに期待したいところです。
ということで、今年のデイリー杯2歳ステークスは、カイザーノヴァと坂井騎手のコンビが、姉のパラスアテナが勝てなかったクラシックでの勝利を目指すべく、クラシック戦線で活躍してくれる第一歩となることに期待して応援したいと思います。