欧米の至宝とも言われたガリレオの肌馬にディープインパクトといった配合はクラシック王道路線を期待してのものと思われますが、分母の問題もあるとはいえ大物誕生とは未だなっていないのが現状です。
残された産駒たちの中から今後G1制覇まで大成する馬が出てくる可能性もあり、そういった意味でも注目なのが日曜阪神10レース、マイルチャンピオンシップの1つ前に組まれている3勝クラスの特別戦・西宮ステークスに登録のあるセントレオナード、リリーピュアハートの2頭です。
いずれも父ディープインパクト、母リリーオブザヴァレーから生まれた良血馬で、全兄には青葉賞勝ち馬のヴァンキッシュランがいます。
兄で4歳馬のセントレオナードは未勝利脱出が3歳の6月と遅かったためクラシック路線に乗ることができず、条件戦からこつこつ勝ち上がっての参戦となり、妹の3歳馬リリーピュアハートは牡馬相手のゆりかもめ賞を勝利など長距離適性が見込まれ、オークス参戦までは至ったものの結果が出ず、前走で2勝クラスを突破して昇給初戦を迎えました。
セントレオナードは美浦・堀厩舎の所属、リリーピュアハートは栗東・藤原厩舎所属と東西を分ってしまいましたが、条件戦で対戦相手として相まみえることとなったのは奇縁あってのものと言えそうです。鞍上はそれぞれセントレオナードにルメール騎手、リリーピュアハートに福永騎手と、今年のG1戦線を盛り上げている両騎手が騎乗ということでいずれも上位人気が予想されます。
今回はゴースト、サトノラディウス、シロニイといった、このクラスでの好走実績がある競走馬たちが登録してきており、ハイレベルな一戦となりそうです。
上がり馬のキングカメハメハ産駒ヒートオンビートも母に桜花賞馬マルセリーナを持つ良血で、こちらも戸崎騎手を確保して人気の一角を担うこととなるでしょう。
日曜はマイルチャンピオンシップ中心の競馬になりそうですが、混戦模様の10レース西宮ステークスも見応えのあるハイレベルなレースが期待できそうなだけに余裕のある方はぜひご注目ください。