今週開催のローズステークスでは桜花賞馬ジュエラーとオークス馬シンハライトが激突する。距離の2000mも特に問題のない2頭。直接対決は1勝1敗と互角の成績。しかもいずれも大接戦を演じている。トライアルから贅沢過ぎる、本番まで取っておきたい屈指の好カード。本番の秋華賞でもこの2頭がマッチレースをする確率は高く、その他の馬は引き立て役に回ってしまいかねない。特に目立った上がり馬もおらず、前哨戦のここから2頭の激しい攻防が繰り広げられる。
ジュエラーにとっては未知の領域の2000m。兄弟にワンカラットがいる血統背景。ワンカラットはご存知の通り、生粋のスプリンターだった。しかし、この馬はスピードとスタミナが非常にバランス良く、中距離もこなせる馬。ワンカラットとは全く違った1面を持つ。一方のシンハライトは、兄弟馬にアダムスピーク、リラバティと中距離で活躍する(した)馬が目立つ。シンハライトはオークスを勝っているように、距離の不安は全くない。
ジュエラー・シンハライトにとっての不安点とは?
メンバーを見渡す限り、何度見てもこの2頭の実力・実績面が抜けている。他の馬に取っては3着までに入れば優先出走権を得る事が出来るが、2着まではこの2頭で塞がれてしまう可能性が高く、実質残ったのは3着の1枚のみ。紫苑Sより明らかにハードルが高い前哨戦。しかし、この2頭で100%決まりと言う訳ではない。競馬に100%は存在しない。まさかの大ドンデン返しがあるかも知れない。この2頭の能力が抜けているのは間違いないが、思わぬダークホースの激走にも注意しなければいけない。シンハライトとジュエラーにとっては秋華賞が本番。前哨戦はメイチには仕上げてこない。逆に、ローズステークスをメイチに仕上げ賞金を掻っ攫う馬が怖い。本番を捨てここで、捨て身の勝負をかける馬に注意が必要。