今週土曜中京10レースで開催される中京2歳ステークスは重賞ではないながら、過去5年の勝ち馬の中に先日、4歳にして早々に引退を発表したアドマイヤマーズも含まれる出世レースでもあります。
今年はフルゲート割れの14頭で争われますが、注目したいのは自身のお手馬でのG1出走を目指す藤田菜七子騎手騎乗となるニシノアジャストです。
父リーチザクラウンを始め、母ニシノステディー、さらに祖母のセイウンタカコに至り、西山茂行オーナーゆかりの血統背景の持ち主で、新馬戦こそ芝1800mが適性に合わなかったか8着敗退となったものの、距離短縮となった2戦目の未勝利戦では後方待機から末脚爆発で勝利し、スプリントで頭角を現してきた1頭です。
オープンレース初戦となったカンナステークスでは戸崎騎手を確保して挑んだものの、展開が向かず5着敗退となっていますが、2番人気と高い支持を受けました。続く2勝クラスを難なく一回で突破していることからも、この距離なら展開次第で再度オープンの挑戦でも勝ち負けが見込めるのではないでしょうか。
コパノキッキングとのコンビで昨年はフェブラリーS出走を果たした藤田騎手ですが、実績馬に抜擢された結果という評価も否めないところであり、自身の手でオープンクラスまで育てた馬でのG1出走がさしあたっての目標と言えるでしょう。今回は中山、阪神、中京の3場開催での代打という形にはなるかもしれませんが、別定戦で騎手を選べる状況の陣営が腕を見込んでの依頼と思われるだけに、ここで勝ち負けを演じられれば再度の騎乗の可能性もあります。
デビュー戦から田辺騎手、幸騎手、戸崎騎手と東西で活躍している騎手を確保しているように、血統背景はやや地味かもしれませんが、厩舎サイドからの期待度が現れているように思われます。
アドマイヤマーズ以外にもシュウジや、今年のNHKマイルカップに出走を果たしているラインベックなどが勝ち馬に名を連ねているだけに、勝ち馬の今後にも注目しておきたいレースですね。