いよいよ2020年の中央競馬も残り少しとなってきました。今年は、コロナウイルスの影響で無観客競馬が開催されたり、牡牝ともに無敗の三冠馬が出現するなど、例年とは違った競馬界となりました。
今週の中山競馬場では、土曜日に牝馬限定のハンデ戦ターコイズステークスが行われます。寒さに震える中、如何にも荒れそうな条件のレースをしっかり的中したいところでしょう。今年もメンバーは混戦模様となっており、京成杯を勝ちヴィクトリアマイルで4着だったトロワゼロワルや牡馬混合の重賞で上位を賑わしたアンドラステ、中山牝馬、福島牝馬と重賞を連勝したフェアリーポルカといった古馬勢と桜花賞3着と京成杯2着と実績上位のスマイルカナ、ニュージーランドトロフィーで2着のシーズンズギフト、シンザン記念を勝っているサンクテュエール、ファルコンステークスを制したシャインガーネットなどこちらも重賞で結果を残している馬が揃いました。
それらの出走馬の中で注目しているのは、3歳牝馬のシーズンズギフトです。シーズンズギフトは、ニュージーランドトロフィー2着の他に、フラワーカップと紫苑ステークスでともに3着と重賞でも勝利まであと少しのところまで来ています。しかも、ニュージーランドトロフィーで2着の後、軽度の骨折のため3か月の休み明けだった紫苑ステークスでも結果を残したことは、不安を払しょくし今後の飛躍が期待されました。そして前走、富士ステークスで12着と大敗してしまいました。初の重賞クラスの古馬との対決で同期スマイルカナと逃げ争いをしてしまい、ハイペースでの大失速だったのでこの結果は、度外視できるでしょう。
同じく10着と大敗したスマイルカナは、次走でオープンのオーロカップで2着と好走していますので、シーズンズギフトも、古馬オープンクラスで十分通用するはずです。今回もスマイルカナが出走してきますので、また争うのは避けてほしいところですが、もともとシーズンズギフトは逃げ馬という訳ではないので同じことには、まずならないでしょう。
また、斤量が富士ステークスが同じ52kgでしたが、今回はスマイルカナ54kg、シーズンズギフト53kgと1kg軽いため、その点も有利になります。さらに、今回コンビとなる津村騎手とは2着だったニュージーランドトロフィーの時に出遅れながら、巧く位置取りをあげて結果も残す巧みな騎乗でした。同じ距離でその再現をするならさらに楽しみも増えるでしょう。
ちなみにシーズンズギフトは、中山で4戦して一度も馬券圏内を外したことがないのですが、お母さんのシーズンズベストもまた、中山で3戦して一度も馬券圏内を外したことがないという中山巧者の血が流れているようです。この点も魅力です。
ということで、難解なハンデ重賞ターコイズステークスは、シーズンズギフトが前走の経験を活かしての上澄みと斤量、中山巧者、騎手との相性など様々なプラス要素を加えて、母の名前と同じに今シーズンベストの走りで初重賞制覇を果たしてくれることに期待して応援したいと思います。