引退後の競走馬はどうなるか?

今年の9月は残暑こそそこまで厳しくなかったが、その分雨や曇りの日が多かった。台風がいくつも上陸するなど、甚大な被害が出た地域もあった。しかし、それでも9月は平年より気温はかなり高かった。天候の話はこの辺にして本題に入ろう。引退した牡馬で、種牡馬や乗馬、誘導馬になれるのはごく一部。それに比べて牝馬は血統が良ければ、例え未勝利でも繁殖牝馬になれる。繁殖牝馬と種牡馬では当然の事ながら繁殖牝馬の方が圧倒的に多い。牝馬と牡馬の他には、気性が荒くセン馬になってしまう馬もいる。いわゆる去勢だ。セン馬はどれだけ優秀な成績を残しても、当然種牡馬にはなれないので、乗馬や功労馬として余生を過ごす。繁殖馬や種牡馬・功労馬・乗馬。引退してこのどれかになれる馬は非常に恵まれている。

その他の馬は、残酷な道になる。これ以上先は敢えて書くことはしない。どうなるか?知っている人も多いと思う。乗馬にギリギリなれたのであれば本当にラッキーな事。しかし、ラッキーと言う言葉は使わない方がいいかも知れない。それ以外の馬の事を考えると胸が痛む。毎年7000頭前後の仔馬が誕生する。その中から日本ダービーに出走出来るのは、18頭のみ。ダービーの大舞台に立てただけでも幸せに感じるオーナーも多いが、ダービーに出走しただけでは、引退後の道筋は厳しい。乗馬で余生を送る馬とそうでない馬のギャップはあまりにも激しい。もう少し何とかならないのかとも思うが、今の生産頭数では改善はないだろう。