高松宮杯を勝ったビッグアーサーがセントウルステークスを初めての逃げ戦法で快勝し、いよいよ1強ムードが漂っているスプリンターズステークス。
しかし舞台は中山競馬場。
同じ1200mでも何かが違うのが中山競馬場なだけに、1200m以外は1度1400mを使っただけのビッグアーサーは、そこまで信頼できるのか?と少し疑問に思ってしまいます。
ならば、高松宮記念で不利がありながらビッグアーサーの2着となったNHKマイルを勝ったことのあるミッキーアイルは?となると、高松宮記念以来約半年の休み明けでいきなりのGⅠというのもやはり不利は不利。
となると、他の馬にもチャンス十分と思われる中、最大の注目馬と言えるのがブランボヌールです。ブランボヌールは、ディープインパクト産駒の3歳牝馬で前走初の古馬との対決となったキーンランドカップを快勝してきました。その勝利で1200mは3戦3勝となり、1200mの素質がうかがわれます。
しかも、ブランボヌールはあのメジャーエンブレムの勝利したNHKマイルに出走し6着に終わったのですが、メジャーエンブレム以外の先行馬が二ケタ着順に終わる中、3番手を追走し6着に粘りこんでいたのです。更に、上りの3ハロンは、勝ったメジャーエンブレムと同じ35.1秒だったのです。
メジャーエンブレムが4番枠で逃げて最短距離を走ったのに対して、17番枠というほぼ大外枠から直線も外々を回ったのにも関わらず、メジャーエンブレムと同じ上りタイムを出したということは、実はこの馬もメジャーエンブレム級のエンジン、脚を持っていると言えるのではないでしょうか?
メジャーエンブレムが1600m6戦4勝2着1回とマイルが大得意なのに対して、ブランボヌールは1200mが大得意なのです。NHKマイルは距離適性ではメジャーエンブレムに明らかに劣るブランボヌールが同じレベルの脚を使ったのです。
もしもスプリンターズステークスにメジャーエンブレムが出走してきたとしたら、おそらくかなりの人気となるはずです。勝てるだけの素質の持ち主だけに当然かもしれません。しかしスプリンターズステークスは1200m。メジャーエンブレム級の馬、ブランボヌールが適距離であれば、それだけの脚と結果を残してくれる可能性も十分あるはずです。
前走から馬体重がプラス20kg。成長して古馬との初戦で結果を出したブランボヌール。その秘めた素質で古馬のGⅠ級のスプリンター達もなぎ倒してくれることでしょう。