昨年はクロノジェネシスが宝塚記念、有馬記念と牡馬相手に勝利し、毎年安定して大物を出す種牡馬ではないものの一発の魅力がある種牡馬の一頭といえるのがバゴです。

牡馬には菊花賞馬のビッグウィークもおり、牡馬・牝馬ともにG1馬を輩出してきてはいますが、後継種牡馬となる超大物といえる産駒はまだ出ていないだけに注目したいのが、今週日曜東京メインレースに組まれている共同通信杯に登録のあるステラヴェローチェです。

母の父にディープインパクトを持ち、デビュー戦こそ取り消しとなってしまいましたが、その後仕切りなおしの新馬戦は先行抜け出しで勝利しており、デビューから3戦して連を外さない安定感と、2戦目以降は重賞のみという戦績からここでも上位人気が予想されます。

前走の朝日杯FSではグレナディアーズの大駆けにあったものの、2番人気2着と面目は保つ結果はキープできており、今回は重馬場の中で後方待機から差しきった東京コースに舞台がかわるだけに、皐月賞、ダービー出走は賞金順でも十分可能な位置にいますが、1着というわかりやすい結果が欲しいところでしょう。

ライバルになりそうなのは引き続き騎乗予定の主戦・横山典弘騎手の息子・武史騎手が騎乗するエフフォーリアで、デビューから2連勝中かつ芝2000mにこだわったローテーションが組まれており、クラシック路線を視野に入れていると思われる陣営の期待通りの成長を見せています。

またデビュー以来ルメール騎手が3戦騎乗しているドゥラメンテ産駒のキングストンボーイも、父に重賞初勝利を捧げるチャンスとなっており、こちらも上位人気が予想されます。

ほかにもディアデラノビアを母に持ち父ロードカナロアという血統背景のディオスバリエンテは、ドゥラメンテと同じ美浦・掘厩舎と石橋脩騎手のコンビで想定されており、不気味な1頭といえるでしょう。

デビューから3戦すべて芝1600mで組まれているステラヴェローチェにとっては距離延長で挑む芝1800mとなりますが、クラシックを視野に入れるステップとなるのか、はたまたこれまで通りNHKマイルカップに向けて舵を切っていくのか、相手関係よりも自身との戦いとなる一戦かもしれません。