勝ち馬は出世しないが、2、3着馬は出世する。そんな不思議なレースが今週末、東京競馬場で開催されるアルテミスSです。
まだ5回目と歴史は浅く、過去4回の勝ち馬からはGⅠ馬は出ていませんが、2着馬ではアユサン、レッツゴードンキ、メジャーエンブレムとなんと4回中3回でG1馬を輩出しています。そして3着馬からも、今年の京都金杯勝ち馬ウインプリメーラや、今年のローズSで穴をあけたクロスコミアがいます。
アルテミスステークスの馬券を当てることも大事ですが、印象に残りがちな勝ち馬よりも、2着馬を特に覚えておくことが来年の馬券的中に大きく響くと言っても過言ではありません。
というわけで今回は「2着に来そうな馬」をピックアップ。アイルハヴアナザー産駒シグルーンです。
芝の重賞にダート血統のアイルハヴアナザー産駒は荷が重いのではないか?と思われるかもしれませんが、初戦の芝1600mでは評判馬のカデナを下しての優勝。そのカデナも折り返しの未勝利戦を圧倒的1番人気で勝利しており、新馬戦のレースレベルも高かったと判断できます。
続いて推したいのは騎手と血統です。騎手は前走で勝利に導いたデムーロ騎手が継続して騎乗を予定しています。
そして血統背景ですが、父がミスタープロスペクター系のアイルハヴアナザー、かつ母父がサンデーサイレンス系のステイゴールドということで、配合面は一昨年の2着馬レッツゴードンキと似ています。
フローレスマジック断然人気となりそうな第5回アルテミスSですが、2着が出世してきた裏を返せば、昨年、一昨年と1番人気があと一歩のところで涙をのんだレースでもあります。今年穴をあけるのがシグルーンになるか、勝ち馬含め2着馬にも要注目のアルテミスステークスです。