東京競馬の土曜メインは3400mのハンデ重賞「ダイヤモンドS」です。
長距離路線が限られている中で春の天皇賞を狙う長距離馬にとっては、貴重なレースとなります。例年、賞金や実績の足りない馬にとっては、これから長距離G1路線に名乗りでるための最大のチャンスと言えるでしょう。
今年も出走頭数16頭と揃いましたが、その中で注目しているのは、6歳牡馬のナムラドノヴァンです。
ナムラドノヴァンは、前走中京競馬場で行われたハンデのオープン戦万葉Sに格上挑戦し、軽ハンデ51kgを活かして見事に勝利しました。レースでは、昨年のクラシック3戦全てで一桁着順で頑張った4歳馬ブラックホールや、ステイヤーズS・4着で今回も出走する長距離路線で活躍中のタイセイトレイルなど、なかなかのメンバーが揃っていました。
レースでは3コーナーから捲り気味に進出し、一頭だけ違う脚色で差しきり快勝。ミドルペースでスタミナがいる展開の中で、坂のある中京競馬場の直線をしっかり駆け上ってきたレースっぷりは、展開に恵まれたというよりは、スタミナ勝負を長距離適性の高さでねじ伏せた印象さえありました。
前走の好走ぶりを見る限り、400m伸びる3400mの重賞であっても十分通用するでしょう。今回は、レースの格が上がる中で、51kgから53kgと2kg増となるのですが、ナムラドノヴァンにとっては前走の51kg以外だと、それでも過去に走ったレースの中で一番軽い斤量なだけに、まだまだ大丈夫ははずです。
また、今回の出走メンバーの有力馬を見てみると、昨年冬のステイヤーズS組が多く、3着のポンデザールから6着のボスジラまでが揃っている中で、4着だったタイセイトレイルを前走で負かしているのですから、単純に比較すれば、それら有力馬とも差はないと言えると思います。
さらに、今回コンビを組む内田博幸騎手とは、3戦して1勝と相性も悪くなく、その1勝も東京競馬場の2400mで行われた箱根特別で、55kgの斤量で上り33秒1という末脚を繰り出して勝利しています。コースも騎手との相性も何の問題もないでしょう。
ということで、今年のダイヤモンドSは、長距離適性の高いナムラドノヴァンが、春の天皇賞へのステップアップを果たしてくれることに期待して応援したいと思います。