今から18年前の1998年の天皇賞、誰もが勝つと思っていた断然人気の武豊鞍上のサイレンススズカが故障したのがこのレースでした。海外でも活躍できたし、凱旋門賞も勝てたんじゃないかと思われていたサイレンススズカの故障はあまりにも衝撃的で悲しみにくれたファンも多かったはず。
そしてそれから18年、2016年奇しくもそのサイレンススズカと同じ1枠に入ったのがエイシンヒカリと武豊のコンビです。サイレンススズカが6連勝で臨んできた天皇賞に対して、連勝こそストップしていますがフランスで行われたGⅠのイスバーン賞を快勝し世界ランキング1位となったエイシンヒカリは、同じ逃げ馬というだけでなく、その勝つときの強さと負ける時のもろさは、かなり似ている馬と言えます。
そのエイシンヒカリがサイレンススズカが同じ1枠というのも何かしらの因縁と言うか、見えない力を感じてしまいます。
ここは、エイシンヒカリが見事にサイレンススズカに捧げる勝利を決めてくれることでしょう。
年度代表馬のモーリス、復活した怪物牝馬のルージュバック、これまた復活して安田記念を勝ったロゴタイプ、ドバイターフを制したリアルスティール、昨年の勝馬ラブリーデイなどなかなかの名馬が揃いました。
でも、今回の天皇賞は、エイシンヒカリと武豊のコンビが勝利してくれるでしょう。うーん、勝利して欲しい。そんな気がしてしまいます。予想と言うより、期待、願望って感じですが、今回だけはそんな気持ちで天皇賞を見たいと思います。
この天皇賞は、エイシンヒカリがサイレンススズカに捧げる勝利を決め、サイレンススズカが実現できなかった世界への夢、凱旋門賞の勝利へと続く第一歩にしてほしいと思います。