メイショウマンボといえば、オークスに続き秋華賞とエリザベス女王杯にも勝ち、一時は世代の頂点に立った名牝だ。しかしそのエリザベス女王杯の勝ち以降、三年近く勝ち星に恵まれていないどころか、二年前のヴィクトリアマイル以降芝のレースにおいては、二桁着順が続いているのである。今年の安田記念でロゴタイプが3年2ヶ月ぶりの大復活を遂げたが、ロゴタイプは勝てない間も勝ち負けのレースはしていたが、こちらは大敗続き。
果たしてメイショウマンボは引退すべきか
本来ならばGⅠを三勝もしているような牝馬が、この様な状態に陥った場合には引退をするのが普通であり、ファンからもそういった声があがることが多い。当然この3年間で稼いだ賞金では預託金も賄えない。なのになぜこの馬が未だに現役を続けているのか?
それは、常に調教では抜群のタイムを叩き出しているからに他ならない。毎度良いタイムを見せられ、次は走るのではないかと関係者が期待してしまうためだろう。それなのにいざレースになると、道中は手ごたえ良く走っていたとしても、最後の直線に入る頃には急に馬が走る気をなくしてしまうために、このような着順になっているのである。逆にいえば、能力には衰えがないので、後は精神面の問題だけだともいえる。
乗り替わりがどうでるか?
今回は三年以上主戦を勤め、共にGⅠを勝ってきた武幸四郎騎手ではなく、池添騎手に乗り替わることが決まっている。これは調教師試験の第二次試験へ向けた武幸四郎騎手の勉強期間とみられるため、積極的な影響を求めての乗り替わりとは考えづらいが、副次的にメイショウマンボのスイッチが切り替わり、久しぶりに大きな仕事をするという可能性もある。先述の通り調教ではまったく問題のない馬だけに、当日の仕上がりを見ても信頼しきってよいものか判断に困るが、パドックや返し馬での様子はぜひとも注目しておきたい。