一般的な考えを持つ殆どの人が思いもよらない結果となったアメリカ大統領選挙。世界にとって重要な選挙が予想外な結果になることは遠慮したい所ですが、そうなってもよいのが競馬の世界でしょう。
今週のエリザベス女王杯でその予想外の結果を演出してくれそうなのが杉原騎手騎乗のプロレタリアトです。プロレタリアトは、前走京都競馬場で行われた1600万の古都ステークスを9番人気で勝利しました。ハンデ戦ということもあって、あまり評価はされていないようですが、この馬の戦績を見てみると案外強い馬とレースをしているのです。
春に中山競馬場で行われた1600万のサンシャインステークスでは、後に函館記念とオールカマーで3着に好走したツクバアズマオーに勝っていますし、準オープンの身で挑戦した札幌競馬場で行われた札幌日経オープンでは、先週行われたアルゼンチン共和国杯で1番人気に推された(結果は4着)モンドインテロが1着となったのですがプロレタリアトは8着ながら着差は0.8秒差、上りタイムは勝ったモンドインテロに次ぐ速い上りタイムをたたき出しているのです。
そうして少しずつ力をつけてきた結果が前走1600万の勝利とすれば、牝馬限定のGⅠエリザベス女王杯なら十分通用するかもしれません。
また、鞍上の杉原騎手は若手のホープとして期待されながらも、いまだに重賞を勝ったことがないのですが、エリザベス女王杯の歴史を見てみると、2009年に重賞1勝のみだった田中博康騎手騎乗のクィーンスプマンテが勝利していますし、その昔には単勝430.6倍で勝利したサンドピアリスが勝ったのもエリザベス女王杯でした。もともと荒れるレースとして知られていたのがエリザベス女王杯です。予想外の結果がエリザベス女王杯では起こりうるのです。
今回は、古馬の代表と言えるマリアライト、ミッキークイーン、3歳馬のトップクラスであるパールコード、デンコウアンジュも出走しますが、競馬は何が起こるかわかりません。今年は、予想外の結果になっちゃいけないアメリカ大統領選挙やイギリスのユーロ離脱など予想外の結果の多い年です。予想外の結果となってもいい競馬なら、何の問題なく予想外の結果となっていいはずです。
世界的な雰囲気もエリザベス女王杯も予想外の結果が起こる下地があるのです。今年のエリザベス女王杯は、プロレタリアトが予想外の演出を引き起こしてくれることでしょう!