阪神競馬の日曜メインは、安田記念を狙う馬達が集結する「マイラーズカップ」が行われます。昨年の勝馬インディチャンプは安田記念で3着に好走しているように、過去4年の勝馬はいずれも安田記念で上位人気となっています。
今年はG1馬こそ出走していないものの、前走フェブラリーS・2着のエアスピネルや、前走金鯱賞でデアリングタクトら実績馬達を相手に逃げ切り勝ちを収めているギベオン、今年の金杯で復活Vを果たし前走中山記念でも2着となったケイデンスコール、現在3連勝中のエアロロノア、三冠馬コントレイルの2着もあるアルジャンナ、昨年の秋の天皇賞の6着などの実績上位のダイワキャグニーなど様々な路線から、なかなか面白いメンバーが揃いました。
その中で注目しているのは、ドリームジャーニー産駒の5歳牡馬のザイツィンガーです。ザイツィンガーは、前走阪急杯に出走し8着でした。5走前の3勝クラスを制してオープン入りしてから4戦して11着、8着、8着、8着と成績的には見劣りしますし、何よりデビュー以来21戦してマイル以上の距離は1戦のみ、残りは、1200mと1400mを中心に短距離の差し馬として走ってきました。
実績も乏しい、距離適性もどうかというところではありますが、前走の阪急杯のメンバーやレースを見てみると、案外無視できない存在であることがわかります。前走の阪急杯は、高松宮杯を目指す馬達にとってトライアル的レースでしたが、かなりメンバーが揃っていて、勝馬のレシステンシアが高松宮で2着、4着だったインディチャンプが高松宮杯で3着と上位に進出しているG1馬でしたし、その他にもG1馬ダノンファンタジーや幻のG1馬クリノガウディーなどG1常連馬や重賞常連馬も数多く出走していました。
その中でザイツィンガーは勝馬と0.8秒差、4着馬インディチャンプとは0.4秒差と差のない競馬をしています。上り3ハロンもメンバー中2位タイですので、決して展開に恵まれたという訳でもなく、末脚が重賞クラスでも十分通用するものだったと言えます。
その時のメンバーと比べると今回のメンバーはG1馬不在ですから、チャンスはあるはずです。あとは、気性面が課題ですが、東京の1400mでしっかりと差せるのですから、阪神競馬場の1600mでペースが上がるであろうG2であればあと1ハロンも我慢できる可能性は十分にあるでしょう。
近2戦の重賞はいずれも二桁人気馬ということで、今回も二桁人気の穴馬となりそうですが、穴を開けてくる可能性は十分にあるということで、今年のマイラーズCは穴馬ザイツィンガーの激走に期待したいと思います。